令和 5年 9月定例会
マイナンバー制度について
◆質問 向田将央議員
自民党議員団の向田将央です。一般質問をさせていただきますので、理事者の皆様におかれましては、明快な御答弁をよろしくお願いします。
平成25年5月24日、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、通称マイナンバー制度が、国会において可決成立し、その約1週間後、5月31日にマイナンバー制度が公布されました。
このマイナンバー制度の導入に伴い、平成27年10月には、全国民に対し個人番号の通知が行われ、翌年1月より個人番号カード、別名マイナンバーカードの交付がスタートしました。
当初、このマイナンバーカードを積極的に取得しようとする国民の数は決して多くはなく、政府としてもマイナポイントプレゼントの制度を導入するなど、広く国民にマイナンバーカードを取得させるため、多くの費用を割いてきました。
この結果、全国的にマイナンバーカードを取得する国民の数が増え、本年8月31日時点の状況として、全国で約71.7%の方がマイナンバーカードを取得されていますが、松山市では74.4%の方が取得されています。
これは、全国の中核市62市中11位ということで、優秀な数字だと思います。全国で、これほど普及してきたマイナンバーカードですが、一方では普及を急ぐあまり問題も発生しています。
本年5月頃より、報道ベースにはなりますが、マイナンバーカードに関連したトラブルが立て続けに報告されるようになりました。
本年7月7日時点でデジタル庁によって集計された情報でのトラブルの事例と件数ですが、健康保険証を別人の保険証にひもづけたケース7,372件、障害者手帳を別人の障害者手帳にひもつげたケース62件、地方職員共済組合の年金情報を別人の年金情報にひもづけたケース1件、コンビニサービスにおいて別人の証明書が発行されたケース14件、コンビニサービスにおいて発行された証明書に誤った内容が記載されていたケース50件、マイナポイントが別人に付与されていたケース172件、公金受取口座として別人の口座が登録されていたケース940件となっています。
保険証や年金、公金受取口座の誤登録については、国や関係機関がデータを保有し、自治体を介さず本人に通知されるため、松山市では誤登録の有無や件数について把握できないと聞いています。
コンビニ交付サービスのトラブルについては、ソフトのエラーなのですが、それ以外の先ほどの事例については、入力時のログアウト忘れ及び手入力時の入力ミスといったヒューマンエラーが原因となっています。
ヒューマンエラーとは、人間の判断ミスや失敗などによって、意図しない結果や事故が起こってしまうことです。
例えば、健康保険者の担当がひもづけ作業を行うときや個人がスマートフォンで公金受取口座を登録するときなど、ヒューマンエラーは様々な場面で発生します。松山市のヒューマンエラーとしては、マイナポイントの支援窓口での入力誤りにより、別人にポイントを付与したケースが1件あったと6月議会で答弁されました。
ヒューマンエラーは、経験に関係なく誰もが起こす可能性があります。また、どのような業種であっても無縁でないのがヒューマンエラーです。
このような経緯から、デジタル庁では、総点検が行われ、河野デジタル担当大臣により8月8日の段階で、さらに保険証へのひもづけで1,069件、共済年金で118件、また障害者手帳においては、237の自治体のうち50の自治体で住所情報を確認する際、適切でない方法が用いられていたことなどが公表されました。
改めてお伺いします。
河野デジタル担当大臣からは、総点検の結果や一部自治体での障害者手帳情報をマイナンバー情報とひもづける際の誤った事案の発生を踏まえ、特に障害者手帳においてその正確性を疑問視する指摘が行われているわけですが、松山市が交付する身体障害者手帳では問題はなかったのでしょうか、どのような状況になっているのかお聞かせください。
大木隆史社会福祉担当部長
国は、マイナンバーの総点検での中間報告を基に、今月6日、本市を含めた332の自治体を対象に、各種ひもづけ業務の総点検を行うとし、8日に点検の実施内容等の詳細を示しました。
本市に対しては、マイナンバーと身体障害者手帳情報とのひもづけが、住民記録システムと福祉システムで住所、氏名、性別、生年月日の基本4情報で自動連携している方の点検は不要とされ、住民基本台帳に登録がなく、ひもづけを手作業で行う方についての点検が必要とされました。
本市では、国とこの点検手順について協議を進めているところですが、これまでに国が点検を必要とする住民基本台帳に登録がない12名の方について、マイナンバーと身体障害者手帳情報とのひもづけを職員の目で確認し、正確に処理されていましたので、問題ないと認識しています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。松山市には、引き続き適切な対応を継続していただくことをお願いいたします。
それでは続きまして、マイナンバーカードと保険証のひもづけ、いわゆるマイナ保険証に関連した質問をさせていただきます。
今年度の通常国会におきまして、マイナンバー法が改正され、来年秋に紙ベースでの健康保険証が廃止されることが決まりました。
一方で、先ほど私からも説明させていただきましたように、マイナンバーカードに関連するトラブルが多発しており、特に健康保険証へのひもづけに関連しては、7月7日時点で7,372件、8月8日の時点でさらに1,069件が確認され、合計で8,441件のトラブルが確認されています。
トラブルが多発したことで、世間では、6月2日に通常国会で決議された来年秋での紙製の保険証の廃止を延期したほうがよいのではないか、もしくは廃止そのものを取りやめにしたほうがよいのではないかという意見をよく耳にするようになりました。
しかしながら、現行の紙製の健康保険証についても、これまでに不正利用が問題視される声がありました。
例えば、海外からやってきた外国人による健康保険証の不正利用。なりすまし受診や古い報道にはなりますが、2012年には健康保険料を支払っていない男性2人が、友人の保険証を使用して医療機関を受診し、詐欺の疑いで逮捕されるような事例も起きています。
なりすまし受診とは、保険料を支払っていない者が他人の保険証を使用して、3割の自己負担で医療機関を受診することをいい、残りの7割は加入者全員の保険料で賄っているということです。
しかし、なりすまし受診問題もマイナ保険証があれば顔写真がついていますので、なりすまし受診を防ぐことはできると思います。
また、仮に、なりすましを行おうとしても、これまでの受診履歴は、マイナンバーにひもづけられた上でデータとして残っていますので、こういった不正利用による犯罪を未然に防げるのではないでしょうか。
お伺いします。
松山市では、このようななりすまし受診が発生した事例はありますでしょうか。
また、なりすまし受診のような事例を防ぐ方法はあるのでしょうか、分かる範囲で構いませんので教えてください。
◎答弁 野志克仁市長
松山市の国民健康保険でなりすまし受診があった報告は、受けていません。
国は、そうした不正を防ぐため、令和2年1月10日付の通知で、医療機関などで受け付ける際の本人確認の方法を具体的に示しています。
今後、顔写真つきのマイナ保険証が普及すれば、さらに不正を防げると考えています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
なりすまし受診以外でも様々な手口で医療機関のサービスを不正に利用する事例があるのだそうです。
私が把握している情報によると、従来の紙の保険証で病院を受診した場合、松山市が受診した情報を共有できるようになるまで2カ月ほどかかるとのことです。
つまり、仮に医療機関を受診した患者さんが、この2カ月の間に複数の医療機関を受診し、同じ効用を持つ薬を大量に入手することも可能だということです。一人が大量に入手した薬をネット上で転売したりすることも考えられます。
マイナ保険証のメリットは、マイナンバーカードにひもづけられた情報がデジタル化されています。受診した情報は、本人の同意を得た上で、診療の場で活用することが可能になりますので、一人が大量に薬を入手できるようなトラブルを防ぐ一つの解決方法にもなると思います。
お伺いします。
患者さんが医療機関を受診した際、松山市では、受診した情報を複数の医療機関の間で共有するような仕組みはあるのでしょうか。
特に投薬等の問題で、一人の人に複数の医療機関で重複して同じ種類の薬を処方するようなことは、本来あってはならないと思うのですが、患者さんが複数の医療機関を受診した場合、他の医療機関の情報が分からなければ、大量の薬をネット上で転売するようなことを防ぐのは困難だと思うのですが、実際はどうなのでしょうか、分かる範囲で構いませんので教えてください。
◎答弁 高木祝二保健福祉部長
本市では、複数の医療機関との間で受診情報を共有する独自の仕組みはありませんが、国民健康保険の加入者に対しては、同じ病名で複数の医療機関を受診したり、同じ効能の薬が処方されている事例を受診情報から抽出し、適正な受診を促す文書を送付するとともに、必要な人には、改善に向けた保健指導を行っています。
そのような中、令和3年10月からマイナ保険証によるオンライン資格確認の運用が始まり、受診時に本人の同意があれば、前月分までの投薬情報等を医療機関が確認できるようになりました。
今後、マイナ保険証が普及していくことで、医療機関での情報共有が進み、重複投薬などの防止につながると考えています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
先ほど御説明しましたとおり、マイナンバーカードと健康保険証のひもづけに関連するトラブルは、8,000件余りと言われています。
一方、厚生労働省によると、医療機関から支払基金や国保連合会などの審査機関へ提出されるレセプトの受付件数は、日本全体で年間約20億件あります。
そのうち資格喪失後に古い保険証を使って受診するなど、資格の確認誤りが主な原因となって審査機関などから差し戻されるレセプトは、年間で500万件から600万件あるのだそうです。
差し戻される理由のその多くは、人的ミス、アナログであるがゆえの間違いです。
お伺いします。
資格の確認誤りなどが原因で差し戻されるレセプトの件数は、松山市では何件ぐらいあるのでしょうか。
また、今後マイナ保険証が普及すれば、差し戻されるレセプトの件数は減少していくのでしょうか、教えてください。
◎答弁 野志克仁市長
松山市の国民健康保険では、令和4年度に約170万件のレセプト請求があり、そのうち資格の確認誤りなどで差し戻した件数は約5,000件です。
今後、マイナ保険証が普及すれば、受診する際に最新の資格情報が確認でき、差し戻されるレセプトの件数は減ると考えています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
現在行われている紙ベースの健康保険証を使用した場合の差し戻される手続ミスの多くは、手作業で行っている部分や顔写真がないなど、アナログで作業や確認をしている部分で発生しています。
これは、健康保険証とマイナンバーカードをひもづけるために、現在健康保険者の担当が情報を手入力しているアナログ部分においてヒューマンエラーが発生しているのと理屈は同じです。
マイナ保険証の場合は、仮にミスが発生したとしても、このミスの部分を修正すれば、修正した情報は、その後継続して使用されますので、同じエラーは物理的に発生しなくなります。
マイナ保険証が普及すると、最新の保険資格を自動的に医療機関のシステムで取り込むことができ、年間約500万件ある資格の確認誤りを原因とする差し戻しもこれから減少していくものと思われます。
また、手入力がなくなるため、入力ミスも発生しなくなり、何よりも医療機関の事務員の負担が大幅に軽減されることになります。さらに、マイナ保険証は、社会保険制度全体に対する金銭的な負担の大幅な軽減にもつながります。
もちろん冒頭でお示ししたようなミスは、本来あってはならないことだと思います。たとえヒューマンエラーだったとしても、省庁と民間が連携し、ヒューマンエラーが発生しないようなシステム改修を行えば、防げたエラーもあったともお伺いしています。
ですが、これまで紙ベース、アナログで行われていた作業を全てデジタル化しようとしているのが現在の状況だと思います。
この過程においては、どうしてもヒューマンエラーを100%なくすことは難しいのでないでしょうか。
本来、デジタル化の作業に関わることのない私たち一般の国民も、こういった全国的な取組には協力する姿勢は欠かせないと思います。
本日、話題とさせていただいたマイナンバーカードに関する質問なのですが、とあるユーチューブを拝見しまして、私自身のマイナンバーカードに対する認識が大きく変わったことが質問をさせていただくきっかけとなりました。
東京の築地で魚屋さんをなさっている生田よしかつさんという方が、魚屋のおっチャンネルというユーチューブチャンネルを開局されています。
8月1日、この番組にデジタル庁が開設された際の初代デジタル大臣平井卓也さんが出演し、マイナンバーカード及びマイナ保険証について解説をされました。
実は、私もこの動画を見るまで、マイナンバーカードについて非常に不安に思っていました。市民の皆さんが現在感じていらっしゃるように、このままマイナンバー制度を進めて大丈夫なんだろうか、報道にあるように、来年秋の紙ベースの保険証の廃止は見送るべきではと感じていました。
ですが、この動画を見た後、マイナンバーカードへの不安があるのであれば、むしろ早くマイナンバーカードを登録し、保険証や銀行口座へのひもづけを行い、正しくできているのかどうかを自分自身で確認することが大切なんだという考えに変わりました。
私、本日は一人の国民、松山市民としての立場で質問をさせていただいています。最後にお伺いします。
さきにお伝えしましたように、マイナンバーカードに関連し、多数の登録ミスなどが確認されたことで、松山市民の皆さんの中には、自分の情報が正しく登録されているのかどうか、不安に思っている方もいらっしゃると思います。
そこで、マイナポイント取得時に多くの方が登録されていた健康保険証と公金受取口座についてお伺いします。
この2つの情報について松山市は、内容を把握できないと聞いていますが、マイナンバーカードを持った方が、自分自身で登録情報が正確であるかどうか、確認する方法について教えてください。
また、それらの情報が、もし誤っていた場合、正しい情報に修正するためにどのような方法があるのでしょうか、以上2点お聞かせください。
◎答弁 前神千草市民部長
まず、自分の登録情報が正確かどうかは、マイナンバーカードのICチップを読み込めるスマートフォンかカードリーダーを接続したパソコンを使ってマイナポータルから確認できます。
ホーム画面にある最新の健康保険証情報の確認と公金受取口座の登録・変更のボタンから自分の情報を見ることができます。スマートフォンを持っていない場合は、御家族などの端末を使うこともできます。
次に、健康保険証の登録情報が誤っていた場合は、加入している医療保険の保険者またはマイナンバー総合フリーダイヤルへ連絡すると、保険者が登録データを修正します。
公金受取口座については、他人名義の口座が登録されているとデジタル庁が判断した場合、同庁から対象者に口座変更の案内を郵送し、個別に対応しています。
自分以外の家族名義の口座が登録されていた場合は、マイナポータルの公金受取口座の登録・変更のボタンから自分で修正することができます。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
必死に作業をしてくれている役所、保険者の皆さんに任せ切りにするのではなく、市民の皆様一人一人も協力し、国民全体でデジタル行政をつくり上げていく姿勢が大切なのだと思います。以上で、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
