本市のPFI(民間の資金と経営能力・技術力を活用し、公共施設等の設計
・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う手法)への取組について
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リンク先動画資料にて令和年4年第2回(3月)定例会議会質問の様子をご確認いただけます。
◆質問 向田将央議員
自民党議員団の向田将央でございます。ただいまより一般質問をさせていただきますので、理事者の皆様におかれましては、明快な御答弁をよろしくお願いします。
2019年4月、池袋におきまして当時87歳の高齢ドライバーの運転が原因で、運転者とその同乗者を含む11名の方を巻き込んだ事故が発生し、そのことで1名の女性とその女性の幼い娘さんの貴い命が失われました。
全国ではこの事件をきっかけに、高齢者の運転免許証の自主返納が増加しました。
まず、お伺いします。
松山市での事故が起きた2019年前後で全国に見られるような自主返納の増減について教えてください。また、実際に免許を返納すると、返納した高齢者の方の行動範囲は狭められることになり、交流の範囲も狭められることになります。
松山市ではそのような自主返納をする高齢者に対してどのような支援を行っているのか、お聞かせください。
またさらに、免許の自主返納を促すためには、公共交通機関の維持・確保が必要だと考えられますが、その取組等を検討する際に、市民や事業者などの第三者の意見をどのように取り入れているのか、教えてください。
◎答弁 白石浩人都市整備部長
本市での運転免許証を自主返納した65歳以上の高齢者の増減は、愛媛県警察本部によると、事故前の2018年が1,909人、事故のあった2019年は2,568人と大きく増加しました。
また、運転免許証を自主返納する高齢者への支援ですが、市内在住の65歳以上の高齢者に対し5,000円相当の伊予鉄ICい~カード、JRやタクシー、興居島や中島など離島航路が利用できる交通券プランや道後温泉別館飛鳥乃湯泉の入浴券と交通券を組み合わせて利用できるプランを選択できるようにしているほか、アクアパレットなどの市有施設の入場料の割引などを受けられるようにしています。
また、公共交通機関の維持・確保を検討する際には、交通事業者や警察、福祉団体等に加え、公共交通を利用する市民や学識者など、様々な分野の人が参画する松山市コンパクトシティ推進協議会などで幅広く意見を聴取しています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
私の知人も同様な経緯を経て免許を返納なさいました。趣味で高齢者スポーツをなさっている方なのですが、大会も砥部に近い場所が会場になっており、遠方に移動する必要があります。
ですが、免許証を返納したことで移動手段が断たれ、交通手段を確保することが非常に困難となっています。
私は、松山市議会議員として1期目、2期目を通じて様々な御質問をさせていただきました。その中にサッカースタジアムについての質問があります。
サッカースタジアムの問題も高齢スポーツの問題も共通しているのは移動手段の問題です。
サッカースタジアムの問題で考えますと、このような問題が発生しているのは、上野町のスポーツ施設をサッカースタジアムとして使用することを決める段階に問題があったのではないでしょうか。
例えば神奈川県茅ヶ崎市では、平成30年に柳島スポーツ公園というスポーツ施設が建設されました。この際、施設を建設する方法として用いたのがPFIという手段です。
私の日々の政治活動を通してPFIについて御存じのない市民の方がほとんどでしたので、そこで本日は市民の皆様の聞きなじみのないPFIについて御質問をさせていただきたいと思います。
PFIとは、行政と民間が協力するための手段としてイギリスから始まった考え方で、日本語では民間資金等活用事業という名称が与えられています。
通常ですと公共の施設を新しく建設しようとした場合、最初に企画と計画を全て行政がやり、発注の段階になって初めて民間が入るケースが多いと思います。
その場合、例えば民間に下りてきた段階で民間の目で見ると計画がうまくいかないことが分かっていても設計せざるを得ないケース。企画はよかったとしても、設計をそもそも行政が行っており、行政としてはよかれと思ってつくったにもかかわらず、非常に使い勝手の悪いケース。
スポーツ施設等で専門性のない行政が主となってつくってしまっているため、民間で利用しようとしても収益を上げることができないケース。
このようなことが原因で結果的に予算を無駄に消費してしまうこともあるかと思います。これを改善する目的として考えられたのがPFIの手法です。簡単に言えば、公共の施設の設計・施工や運営などに民間のノウハウを活用して、より効率的な公共サービスを実現することです。
これまで官は官、民は民と分けて考えることが日本では当たり前でした。しかし、これからの時代は官と民両者が手を取り合い協力してよいものをつくろうと、その手法がPFIです。
令和2年度末の情報にはなるのですが、PFIは全国で既に875件が実施されています。実績では、平成25年度の段階で10年間で21兆円の事業規模を想定していたのに対し、令和元年までの7年間で既に23.9兆円にまで膨らんでいます。
同事業による歳出削減と歳入増による経済効果は総額で6,500億円となっており、同一の事業が契約期間中に生み出すと想定される経済効果は1.75兆円にも上るのだそうです。
松山市でも平成29年3月、政府からの要請に応じる形でPFI優先的検討規程が、名称は松山市PPP/PFI手法の導入等の取組方針という名で策定していると思います。
そこで、お伺いします。
PFI優先的検討規程に基づく優先的検討は、どのようなプロセスで行われるのでしょうか。発案から導入の適否の判断に至るまでの過程をお教えください。また、実際これまでにこの規程に基づき行われた検討案件と導入の適否の結果をお教えください。
◎答弁 黒川泰雅理財部長
PFIの優先的検討ですが、総額10億円以上となる施設整備事業について、事業化の際に具体的な仕様を定める従来型の設計・施工より優先してPPP/PFI手法を導入することが適切かどうか検討を行うことにしています。
そのプロセスとしては、まず国から示された評価調書により、従来型の手法とPPP/PFI手法との概算費用を比較する簡易検討を行います。
簡易検討でPPP/PFI手法に一定の効果が確認できた場合、外部へ委託することにより業務の範囲や期間等の諸条件をまとめ、より具体的な費用比較などの詳細検討を行います。これらの検討で得られた結果から、PPP/PFI手法を導入するかどうかを判断し、その結果をホームページに公表するというのが基本的な一連の流れになります。
次に、これまでの優先的検討の案件は、新垣生学校給食共同調理場整備事業と西部浄化センター下水汚泥固形燃料化事業の2件あり、調理場は従来型の手法による実施、西部浄化センターはPPP/PFI手法による実施という判断結果となっています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。他の自治体での事例を見ますと、北海道の伊達市では、給食センターの整備事業についてPFI事業が実施されています。
伊達市の事例では、民間事業者が給食センターの運営と並行して自主事業による食育レストランを併設し、給食事業については市が費用を負担し、食育レストランについては事業者が施設費を自治体に支払った上で独自で収入を上げるという形式が用いられています。
松山市でも垣生地区におきまして新垣生学校給食共同調理場が建設され、新年度から供用開始するとお伺いしていますが、先ほどの答弁であったとおり、本市での共同調理場整備はPPP/PFI手法ではなく従来手法により整備されています。
お伺いします。
この新垣生学校給食共同調理場の建設を検討する際、PPP/PFI手法ではなく従来手法を採用した経緯をお聞かせください。
◎答弁 藤田仁教育長
本市では、各調理場の老朽度合いや今後の児童・生徒数の推移等に基づき、平成29年3月に松山市学校給食共同調理場整備基本計画を策定し、今後の整備方針を定めています。
この計画では、最適な事業方式を選定するために、従来手法である公設民営方式とPFI方式を比較検討しており、その結果、設計・建設費はPFI方式のほうが減少するものの、運営費は両者に大きな差がありませんでした。
また、PFI方式の運営委託期間が15年程度であるのに対し、本市調理場の公設民営方式は5年としているため、今後の児童・生徒数の推移等に合わせて調理食数や配送校を変更する場合にも柔軟に対応することができます。
こうしたことから、平成29年度に事業着手した新垣生学校給食共同調理場は公設民営方式を採用しました。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
伊達市の給食センターで言えば、給食センターについては伊達市が民間事業に対して委託をしています。
一方の併設する食育レストランは、建築費の一定割合を国が負担し、その成果は伊達市の資産となります。
伊達市はその資産を民間事業者に貸し出し、民間事業者は伊達市に施設費を支払い事業を行います。伊達市の給食センターでは、株式会社長大という会社が、給食センターのコンセプトを計画する段階からコンサルティング会社として関わり、現在の運営についてもコンサルティング会社として関わっています。
施設の老朽化がきっかけということは伊達市も松山市も同様ですが、運営形態は全く異なる形となっています。
松山市では、調理場の運営方式を直営から民間委託に切り替える取組が以前より行われておりますが、松山市主導という点では直営でも民間委託でもさほど変わりません。
今後に目を向けると、他の学校給食共同調理場も老朽化が進んでいて、順次再編整備が進められるとお聞きしていますし、調理場に限らずその他の市有施設でも、老朽化に伴う再整備が順次進められることと思います。
松山市の視点だけでなく民間の視点も取り入れることで、事業の内容に広がりが生まれることは他市事例でも確認できていますので、今後の市有施設の整備ではPFIを前向きに検討していただきたいと思います。
少し話を変えますが、私自身の過去の質問において、松山市中心部における駐車場、駐輪場の問題を取り上げたことがあります。この問題については用地の問題もありますし、手法の問題もありますので、今すぐ解決できるかというと、簡単な問題ではないことは承知しているつもりです。
例えば中央商店街近辺の駐車場、駐輪場の空きスペースの情報をリアルタイムでスマホアプリで入手できたらどうでしょうか。
そういう分野に詳しくない私として、実現可能かどうか具体的な解決策を持ち合わせているわけではありません。
しかし、このような問題について実現することが可能かどうかも含めて具体的に考えることができるチームが常設されていたとしたらどうでしょうか。
PFI法においては、PPP/PFI事業に取り組む地方公共団体等を支援するため、専門的知見、ノウハウ、経験を持つ専門家を派遣する制度が既に用意されており、この制度に基づいて内閣府及び国土交通省では地域プラットフォームの設立に対する支援が行われています。
地域プラットフォームとは、地銀、大学、地方公共団体、地元企業などが中心となった組織で、セミナーの開催や人材育成、行政からの情報提供や官民対話の実施、異業種間のネットワークの構築といった機能が備わっています。
全国では、県、市、町を含む27の自治体が、政府と協定を締結したプラットフォームを設置しており、四国では愛媛県を除く全ての県で既に設置されています。地域プラットフォームの中でも特に内閣府や国土交通省との協定を締結したプラットフォームのことを協定プラットフォームと呼ぶのだそうです。
このことについては、一昨日の同会派岡議員の代表質問でも触れておりますが、本県でも昨年4月に内閣府の支援の決定を受け、今後のプラットフォームの設置に向けた取組として勉強会やセミナーが開催されたとのことです。
そこで、お伺いします。
地域プラットフォーム設置に向けた取組として、令和3年度に具体的にどのようなことが行われたのか、また松山市はこの取組にどのように参画していくのか、お教えください。
◎答弁 黒川泰雅理財部長
地域プラットフォームの設立については、愛媛銀行と伊予銀行が主体となって取り組んでいるもので、本市と愛媛県も賛同団体としてこの取組に参画しました。
具体的な取組として、令和3年度に2回、県内自治体や民間企業等を対象としたセミナーが開催され、外部講師による基本事項の講義や自治体からの取組事例の発表などが行われ、本市も小・中学校エアコン整備PFI事業の事例を発表しました。
また、県内自治体からPPP/PFIの検討案件を募り、その可能性を探る官民対話も行われたところです。
以上です。
◆質問 向田将央議員
ありがとうございます。
現在全国各地で地域プラットフォームや内閣府、国交省との協定を結んだ協定プラットフォームが形成され、官民対話を通じて地域の様々な事業分野の民間事業者の企画力、提案力、事業推進力の向上を図り、その提案を活用したPPP/PFI事業の形成につながっていると聞いています。
今後本県でも地域プラットフォームが設立される運びになるのだろうと思いますが、設立された後には本市もこの場を活用し、PPP/PFIの案件形成につなげていくべきだと思います。
冒頭の話題に戻りますが、愛媛FCが松山市の地元のサッカーチームであるとなかなか市民の間に根づくことがない理由の一つに、サッカースタジアムへの移動手段が上げられます。
そもそも計画段階から松山市が積極的に関わり、現在のPFIと同様の方法を取り、専門家を含む民間を交え計画しておけば、もう少し状況は変わったのではないでしょうか。
このことは今後についても同様のことが言えます。
移動手段が問題であることを問題の中心に置き、例えば私がよく話題にする堀之内へのスタジアム移設という方法が適切でなかったとしても、では代替えになる方法はないのか、このような意見交換をする場を用意することもできないのでしょうか。
冒頭にお伝えした免許を返納したお年寄りの移動手段の問題についても、旗振り役こそ松山市が中心になったので構わないと思いますが、実際の協議、アイデア出しを行うのは松山市ではなく、知見のある専門家や豊富なアイデアを持った市民が参加する形で協議を行うことで、他の自治体にはない、また他の自治体がまねをしたいと考えるような施策が生まれるのではないでしょうか。
PFIとはそういうものだと思います。これらに限らず、今後の市有施設の再整備でも同様、松山市だけで考えるのではなく、広く外部の意見やノウハウを取り入れることは非常に大事になります。
そこで、お伺いします。
松山市では、今後PPP/PFIの取組をどのように進めていくお考えなのか、このことについての見解をお聞かせください。
◎答弁 野志克仁市長
PPP/PFI事業は、自治体が具体的な仕様を定める従来型の手法とは違い、民間の創意工夫やノウハウを最大限活用する手法で、より安価でより質の高いサービスを提供することが期待されます。また、地域プラットフォームが設立されれば、様々な団体や企業間で交流でき、地域でPPP/PFI事業が実施しやすい環境が整っていくと考えています。
今後はこうした地域の活力を最大に生かし、さらにPPP/PFIを推し進め、費用対効果が高く、市民目線に立った事業を実施していきます。
以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。公共事業費の単なる移替えではなく、松山市というまちに新たな魅力が備わるようなPFIをぜひ実現していただきたいと思います。
松山市墓地等の経営の許可等に関する条例案について
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リンク先動画資料にて令和年4年第2回(3月)定例会議会質問の様子をご確認いただけます。
次の質問に移ります。
先月2月10日、大阪高等裁判所においてとある判決が出ました。翌日の朝日新聞におきましてこの問題が記事になっていましたので、御紹介をさせていただきます。
タイトル、納骨堂建設訴訟、高裁が差し戻し。住民の原告適格を認める。
住宅密集地での納骨堂建設を大阪市が認めたのは違法だとして、淀川区にある納骨堂の周辺住民らが市の許可処分の取消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が、10日大阪高裁であった。宮坂昌利裁判長は、住民には原告適格がないとして訴えを却下した一審の判決を取り消し、審理を地裁に差し戻す判決を言い渡した。
宮坂裁判長は、大阪市が根拠の一つとした墓地埋葬法について、周辺住民の生活環境などについての利益を保護する趣旨も含むと指摘。
住民は納骨堂の設置で利益を侵害されるおそれがあるとして、住民に訴える資格があると認めた。
納骨堂の周辺住民が起こした訴訟に対し、第一審では訴訟を起こした地元住民に原告適格がないとして却下されましたが、これに対して行われた控訴審において、大阪高等裁判所ではこの判決を取り消し、住民には納骨堂の設置で利益を侵害されるおそれがあるとして、住民に対して訴訟を起こす資格があることを認めました。
審理は大阪地裁に差し戻されており、大阪高等裁判所は地元住民に対し納骨堂の設置で利益が侵害されるおそれがあることを認めています。
平成12年3月にも同様の裁判が最高裁にて行われており、このときは地元住民に対し原告適格がないとする判決が行われているのですが、今回の高等裁判例は、先月下されたばかりの判決です。
高等裁判所の判例ではありますが、平成12年3月の最高裁判決が事実上覆された形になっております。
今回の判決は、松山市において重要な条例制定を考える場合にも考慮する必要があると考えます。
お伺いします。
私は、今回の大阪高等裁判所の決定について、松山市において重要な条例制定を考える場合にも考慮する必要があると思いますが、松山市の考えをお聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
今回の大阪高等裁判所の判決は、一審である大阪地方裁判所の判決を取り消し、審理を大阪地方裁判所に差し戻したもので、改めて地裁で審理されることから、現時点で本市が意見を述べる立場にありません。
国の指針では、周辺の生活環境との調和は重要とされており、本市の条例案でも、申請予定者に対し、近隣住民への説明会を開催し、事業計画を説明するとともに、広く意見を求め、協議の申出があったときには、これに誠実に応じるよう努めなければならないと規定しています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
私が墓地納骨堂の建設についての議会質問をしたのは令和2年12月議会です。
その後、松山市には他の自治体と異なり、本来存在すべき墓地納骨堂建設における道しるべとなるはずの条例が存在していないことが問題とされ、松山市でも条例をつくることが決まりました。
納骨堂建設予定事業者は、隣接地の住民から納骨堂を建設するための承諾を得て、その承諾書を松山市に提出することで初めて松山市に対して事前協議の申請を行うことができます。
ですが、同事業に対し隣接地の住民は承諾をしておらず、事業者はこれをクリアするため、同事業者の代表者は自身の子どもが所有する土地の内側に実際の隣接地から50センチという距離を残し分筆という方法を使って土地を購入。
実際の隣接地の所有者に承諾を得ることなく、新たな隣接地となった自身の子どもが経営する会社から承諾書を得るという方法を用いて松山市に事前協議を申請。
一昨年12月に同様の御質問をさせていただいた際、松山市からは、利害関係には様々なものがあり、隣接地の所有者が申請者に対して全く利害関係がない第三者かどうか市が判断するのは困難とする回答をいただきました。
お伺いします。
あれから1年以上経過しているわけですが、その後隣接地の所有者が申請者に対して全く利害関係のない第三者であるかどうか、御確認はされたのでしょうか。
また、同質問において、利害関係があるからといってその人の土地を予定地の隣接地とせずに、承諾を求めないようにすることは適切ではないとの回答もいただきました。
問題となっている納骨堂建設問題について、今でもそのお考えに変わりはないのでしょうか。またさらに、専門家に意見を聞きながら質問書の内容を精査しているとも御回答をいただきましたが、専門家の方からはどのような意見が出たのでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
利害関係には様々なものがあり、隣接地の所有者が申請者に対して全く利害関係がない第三者かどうか市が判断するのは困難であることから、確認はしておりません。
次に、利害関係があるからといってその人の土地を予定地の隣接地とせず、承諾を求めないようにすることは適切ではないという考え方は、現在も変わっていません。
最後に、専門家からの御意見は、今後許可の審査を進める過程で参考といたしますが、審査結果ではありませんので、答弁は差し控えさせていただきます。
以上です。
◆質問 向田将央議員
この条例制定に当たって、松山市では本年1月7日より1カ月間パブリックコメントがありました。お題は、松山市墓地等の経営の許可等に関する条例の制定案に対する意見を募集します。
公募は2月7日で終了し、市民意見公募の結果も公表されており、その意見の提出件数はなんと1,081件にもなっています。
このようなウェブサイトを通じたパブリックコメントは、直近でも複数ございますが、松山市のホームページに掲載されている11件のパブリックコメントのうち、意見が提出された件数として、ゼロ件が9事案、8件が1事案、48件が1事案あるわけですが、松山市墓地等の経営の許可等に関する条例の制定案に対して寄せられた意見の数は1,081件、それだけ関心が高いということです。
このような事案に対し松山市の回答では、本パブリックコメントの結果を踏まえた上で、令和4年3月の定例会で最終審議を行うなど、施行まで適切かつ十分な審議を進めると記されています。
これだけ多数の意見が寄せられた条例制定の議案に対し、本市は3月定例会で最終審議をして施行すると、そう書かれています。
お伺いします。
条例制定案の意見を募集したのは松山市からです。松山市から意見を募集したことにこれだけ多くの市民からの意見が寄せられているのですから、一方的な松山市の意見をホームページに掲載して終わらせるのではなく、もっと市民の意見に耳を傾ける必要があると思うのですが、松山市が募集したことで、それに答えていただいた1,081件の御意見に対し、どのように対応されていくおつもりなのか、お聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
今回のパブリックコメントにより1,081件という多くの意見をいただきました。その中で、いただいた御意見を反映し、一部の規定を修正しています。
御意見の概要や意見に対する市の考え方などは、市のホームページで市民意見公募手続の実施結果として公表しています。
いただいた御意見の中には、既に条例案の規定に盛り込んでいる内容もあり、またその他の御意見は、今後の墓地等の経営の許可を審査する上での参考とさせていただく予定です。
以上です。
◆質問 向田将央議員
今回の条例案には繰り返し度々掲載されている文言があります。各条文より該当する部分を抜粋して読ませていただきます。
第3条、ただし、特別な理由があり、かつ、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないと市長が認めるときは、この限りでない。
第4条、ただし、市長が周囲の状況等により、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないと認めるときは、この限りではない。
第5条、ただし、市長が土地の状況その他特別な事由により支障がないと認めるときは、この限りでない。
第6条、ただし、市長が土地の状況その他特別な事由により支障がないと認めるときは、この限りでない。
第7条、ただし、市長が土地の状況その他特別な事由により支障がないと認めるときは、この限りでない。
条例案は全26条から成り立っておりますが、その実に5分の1に相当する条文において市長に特別な権限が定められています。
この5つの条文は全て墓地建設における基準を定めている条文です。
今までは墓地等を経営する者の条件という項目のみに市長の特別な権限が掲載されていましたが、今回の条例案では、経営する者に対してだけでなく、設置場所の基準、墓地、納骨堂、火葬場の構造設備の基準など多数の項目に対して市長の特別な権限が掲載されています。
そもそも一昨年前からのこの問題のスタートは、基準に満たしていなくても、市長より支障がないと認めたからという市長の特別な権限を利用されたことに端を発しています。
お伺いします。
今私が議題にしているのは条例です。そんなに軽いものなのでしょうか。
本来条例というのはルールでありガイドラインであり道しるべです。条例にのっとり申請するのか、またはやめておくか、指標になるはずのものが、市長の特別な権限だらけにすることで余計に民と民が迷うような、争いを増やすような条例案をつくられたのはなぜなのか、お聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
墓地等の経営者や設置場所、構造設備についての基準は、松山市の実情に照らした上で今回の条例案に規定しています。
一方、通路や給排水設備等については、多様な形態が想定されることから、個別に検討することを規定しています。
なお、特別な理由による市長の権限については、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないことが大前提であり、その運用に際しては慎重に検討してまいります。
以上です。
◆質問 向田将央議員
条例の施行日が来月4月1日であることに対し、あまりにも急ではないかという意見に対し、中核市の条例を参考にしながら必要に応じて他都市の状況をヒアリングしたという回答があります。
お伺いします。
条例を制定している全国の都市に恥じない条例をお願いしますとの意見も寄せられており、松山市はこれに対し、松山市の実情に合わせた内容の条例となるよう適正かつ十分な審議を進めてまいりますと答えています。
全国の都市に恥じない条例とするため、松山市は適正かつ十分な審議をどのくらいの期間どのように進めたのでしょうか、お答えください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
今回の条例案の作成に際しては、国からの通知等とのそごがないよう留意した上で、全国の中核市等で制定されている条例を調査し、必要に応じてヒアリングするとともに、松山市の実情に即した内容となるよう、市民の方々からの御意見も参考に約1年前から検討を重ねてきました。
また、その内容については、庁内の関係部局で十分に協議し、パブリックコメントの結果を踏まえた上で本会議に提出させていただいています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
再質問させていただきます。条例をつくることが決まったのは1年前じゃないです、この間なんですけど、それより前から条例制定するために動いていたということでよろしいんでしょうか。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
本市といたしましても、条例制定を前提に考えておりまして、1年ほど前から全国の中核市等の条例や規則を調査、集計してまいりました。
以上です。
◆質問 向田将央議員
全国には62の中核市があり、そのうち42の中核市で条例が制定されています。
条例を制定している中核市のうち、39の中核市で墓地に対する距離基準が設けられており、このうち26の自治体で納骨堂に関する距離基準もしくは設置できる場所そのものの規定が設けられています。
例えば千葉市の事例では、特別な事由が適用されているのは墓地等を引き継いで経営しようとする場合に限定されていますし、
近隣で岡山市の事例では、特に納骨堂の設置に限定して住民の宗教的感情に適合する特別の事由と記載されています。
広島市に至っては、そもそも墓地、納骨堂として使用できる場所が限定されており、使用方法や指定管理者の選定に対してしか市長の特別な権限は認められていません。
お隣の今治市では、広島市同様に墓地、納骨堂として使用できる場所が限定されているほか、納骨堂に関しては、設置する場合、地元地区の全ての住民に対する許可を取ることが必要とされています。
大阪府の条例で言えば、市長の権限には府民の宗教的感情に適合しという文言がセットになっています。
東京都の条例では、墓地の経営主体や火葬場の設置場所に関する規定にのみ知事の権限が認められています。
今回松山市が市民に対して行ったパブリックコメントは、あまりにも一方的で閉鎖的ではないでしょうか。
市民からの意見を掲載し、松山市として意見も掲載していますが、ただそれだけ。市民の意見を聞きましたよというパフォーマンスを行っているようにしか見えません。
パブリックコメントには墓地等の設置基準について次のような意見も寄せられています。
設置場所の基準として、現在の細則より距離を緩和したのはなぜか。
納骨堂は距離基準がないのか。
基準を甘くするのはなぜかという質問です。
この設置基準に対する松山市からの回答は、国の基準に基づき、住宅等から110メートル以上離れた場所でかつ焼骨のみを埋葬する墓地を除くこととしましたとあります。
あたかも問題がなく正当な回答をしているかのように聞こえます。
実際の条例案を読んでみますと、次のような括弧書きが加えられています。
公共施設及び河川から墓地(焼骨のみを埋葬する墓地を除く)にあっては110メートル以上、火葬場にあっては220メートル以上離れた場所であること。焼骨のみを埋葬する墓地を除く。
焼骨、つまり火葬された御遺骨を埋蔵する墓地は設置基準から外すということです。
お伺いします。
現在松山市で埋葬する際、火葬以外の方法で埋葬されている墓地は一体どのくらいあるのでしょうか、お答えください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
現在火葬以外の方法で埋葬している報告は受けていません。
以上です。
◆質問 向田将央議員
私も少なくとも私の知る限り火葬以外の方法で埋葬する方法といえば土葬ぐらいしか思い浮かびません。
松山はほぼ全ての埋葬は火葬によって行われています。
つまり松山市の条例では、墓地の設置場所に関し距離基準を全て廃止したに等しい内容となっています。納骨堂に至っては距離基準そのものが掲載すらされていません。
これに対して松山市は、納骨堂の設置場所については、公衆衛生上の問題がないため基準を設けていませんと回答しています。
条例案がつくられる前のこれまでの細則では、
墓地の新設は次のいずれかに該当する場合のほかはこれを許可しない。
1、寺院、教会等が墓地の新設を行うことがやむを得ないと認められるとき。
2、山間、僻地等で、付近に墓地がなく新設の必要が認められるとき
と記されていますが、今回の条例案ではこの基準がなくなっています。
その上、条例案がつくられる前のこれまでの細則では、墓地等の設置場所は人家、公園、鉄道、国道、県道、その他重要な道路及び河川との距離が、200メートル以上の土地でなければならないと記されていたものが、墓地に関してはそこに括弧書きで焼骨のみを埋葬する墓地を除くという文言が付け加えられ、事実上距離基準が撤廃されたのと等しい内容となっています。
納骨堂に関しては、距離基準そのものが撤廃されているのです。
これまで人家から200メートル以上の距離が必要であったものが、突然火葬していれば公衆衛生上の問題がないため基準を設けていないと説明されて、地元の皆さんが御納得されるとお考えなのでしょうか。
また、市民の宗教的感情を配慮してほしいという意見に対しては、宗教的感情は定量的なものではないことから、客観的な基準を設けることは困難であると回答し、その上で墓地と火葬場についてのみ住宅からの距離について回答しています。
お伺いします。
墓地及び納骨堂の設置基準について、これまで人家から200メートル以上の距離が必要だと記されていたわけですが、その基準をなくしたのはなぜなのでしょうか。
また、先ほどお伝えしたとおり、他市の事例では、住民の宗教的感情に適合する特別の事由と記載されている自治体もありますが、松山市では宗教的感情は定量的でないから困難ということで、これからも公衆衛生上の問題がないかのみで、宗教的感情の考慮は全くしないというお考えなのか、お聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
設置場所の基準については、現在の市の細則で、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないと認められるときは許可することができると規定しています。
条例案第4条でも、主に公衆衛生上の見地から距離を規定しており、距離制限をなくしたわけではありません。
次に、宗教的感情についてですが、宗教的感情を距離として数値で規定することは困難であるため、設置基準に反映することはできませんが、申請予定者に対し、一定の距離の住民への説明会や申出があった際の協議を義務づけることで、宗教的感情に考慮できるよう規定しています。
以上です。
◆質問 向田将央議員
現在松山市で定められている審査基準要項では、隣接地の承諾書の添付が必要であると記されていましたが、なぜか今回の条例案にはこのことが記されていません。
隣接地権者の承諾書のお話は、そもそもこの問題の根源とも言える大切な内容だと思うのですが、松山市がその御意見を掲載していないというのは、松山市が条例制定に関して都合の悪いことがあるのかと思われても仕方がないと私は思います。
お伺いします。
審査基準要項に記されている隣接地権者の承諾について、隣接地権者の承諾書の添付が必要という記載をなくした理由をお聞かせください。
また、隣接地権者の承諾について条例に掲載すべきと思うのですが、御意見をお聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
隣接地の承諾書は行政指導的な観点で、墓地等の経営の円滑な遂行を求める手続として市の要綱に規定しているものであり、墓地、埋葬等に関する法律の目的や公益性の見地から許可処分の要件とすることは適当ではないため、今回の条例案には規定していません。
以上です。
◆質問 向田将央議員
私がこの問題に取り組み始めた当時、向田が民と民の問題に介入しようとしていると批判を受けました。
ですが、この問題は民と民との問題ではなく、松山市が設けている制度と松山市の制度に対する取組方の問題です。
同じパブリックコメントには、松山市内に納骨堂ビジネスが集中しないよう条例の制定をお願いしますとの意見が寄せられています。
今回の条例案を見ていると、ビジネスを目的として進めようとしている事業者に偏った同事業を可能とすることを目的としてこの条例案が考えられているようにしか見えません。
民と民で対立する構造があるのであれば、どちらか片方に偏ることなく、より公平に制度設計をするのが松山市の役割なのではないでしょうか。
お伺いします。
以前の私の議会質問に対し、理事者答弁では、墓地等の経営は公共性の高い事業であり、安定的な経営や管理を行うことや利用者への責任を持った対応が求められていることから、本市としても非営利性や高い倫理性は重要と考えていますとの答弁をいただきました。
これについて松山市は現在どのように思っているのか、お聞かせください。
◎答弁 北川敦史保健福祉部長
墓地等の経営は公共性が高く、安定的に経営し、管理することで利用者に対し責任を持って対応することが求められます。
また、その中でも非営利性や高い倫理性が重要であるという考えに変わりはありません。
以上です。
◆質問 向田将央議員
一方的な態度、偏った内容で条例を制定してしまうのではなく、様々な市民の様々な意見を真摯に受け止めた行政運営、条例制定を強くお願いします。
以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。
