令和 元年12月定例会 12月04日-02号

質疑1

■椿校区 市営住宅の建替えについて

P.29 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 市営住宅についてお伺いします。市営住宅の建てかえについて、地元の方から気になるお話を伺いましたので、何点か御質問をしたいと思います。市営住宅については、9月議会で老朽化した市営住宅の建てかえ計画や進捗などについて質問があり、その際の答弁は、厳しい財政状況を踏まえ、老朽化した建物の長寿命化を図りながら、既存の市営住宅を計画的に建てかえる。また、複数の団地が立地する和泉地区では、計画的に建てかえが行われており、和泉団地や和泉西団地でも集約化を図りながら進めていくとの御答弁でした。私は、所得の低い方が抱える悩みとして最も大きいのは家賃の問題と感じており、住宅にお困りの方に対する救済策としての市営住宅の位置づけは重要であると考えています。その一方で、市営住宅も地域の一部であることを考えると、団地にお住まいの方を含め、地域の皆さんが調和しながら暮らしていくことが重要です。そのような観点からお伺いします。旧松山市に市営住宅は何団地あるのでしょうか。また、それを小学校区別で見ると、市営住宅が一番多いのはどこの校区で、何団地あるのかについてもお答えください。

P.29 ◎答弁 高松和昌都市整備部長

◎高松和昌都市整備部長 旧松山市に市営住宅は39カ所あり、一番多いのは椿小学校区の5カ所です。以上です。

P.29 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。地元の方とお話をしていますと、昨年度建てかえられた第一和泉団地に続き、今後、和泉団地や和泉西団地と連続で建てかえが予定され、規模の大きな工事が続くことに不安を覚えているとのことでした。9月議会の答弁では、今後、建てかえを予定している和泉西団地、和泉団地では集約化する方針で進める予定だとお聞きしました。団地の集約化を行うと余剰地が生じますが、この活用方法としては、団地にお住まいの方や地域の方を含め、広く市民の皆さんが共通して利用できるようなものが必要ではないかと私は考えています。特に、椿小校区の和泉南町内には公園がなく、地元からは子どもが遊べる公園が欲しいとたくさんの御要望が出ています。お伺いします。和泉西団地、和泉団地集約化に伴う余剰地の活用方法についてどのように考えているのでしょうか。公園を含め、広く市民が共通して利用できる施設を整備するつもりはないか、お答えください。

P.29 ◎答弁 高松和昌都市整備部長

◎高松和昌都市整備部長 市営住宅の建てかえを予定している和泉西団地、和泉団地では、建設コストの縮減や管理運営の効率化の観点から集約化する方針であるため、余剰地が発生する見込みです。その活用方法は、公園整備を初めさまざまな施設や民間への売却などが考えられることから、住民ニーズや費用対効果などを総合的に検討したいと考えています。以上です。

P.29 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。和泉西団地、和泉団地の建てかえに当たっては、団地にお住まいの方を含め、椿校区にお住まいの全ての方にとって有意義な事業となるよう心からお願いし、次の質問に移ります。

 

質疑2

■水道料金の値上げについて

P.29 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 続きまして、水道料金の引き上げについて御質問をさせていただきます。昨年、愛媛県では、大洲市や野村町など、南予地域を中心として大雨による災害に見舞われ、私たちが住む松山市でも高浜などの地域が土砂崩れなどの災害に見舞われ、一部のトンネルや幹線道路を使用することができなくなる等の被害が発生しました。本年に入っても、千葉県では台風15号により送電網が破壊され、台風19号の影響で中部、関東、東北の大平洋側と本州、東日本のほぼ全域とも言ってよい地域が大雨による災害に見舞われ、広大な範囲で河川の氾濫、決壊が発生しました。一方で、首都圏を流れる一級河川利根川の上流にある八ツ場ダムでは、試験運用段階であったにもかかわらず、利根川に流れ込むはずの水流を大量に受けとめ、利根川の氾濫抑止の一翼を担ったとの話もあります。近年、立て続けに発生している災害には、改めてふだん私たちが何の感謝をすることもなく、その恩恵にあずかっているインフラの重要性を改めて強く認識させられます。今回は、そんなインフラのうちの一つ、松山市の上水道について質問をしたいと思います。松山市は、南は石鎚山を最高峰とする四国山地、西側を九州山地、北側を中国山地に囲まれた穏やかな瀬戸内海式気候で、風、雨、雪など、気候による災害を他の都府県に比較すると比較的受けにくい地域だと言われています。そんな松山市が最も憂慮すべき災害は、松山市近郊を震源とした大規模な地震に伴う災害ではないでしょうか。そして、地震による災害が発生した場合、大きな被害を受けるのではないかと想定されるインフラの一つが上水道ではないでしょうか。お伺いします。9月議会の質問の際、白石勇二市議より、公共下水道事業への言及もあったかと思うのですが、近い将来、発生が懸念されている南海トラフ巨大地震などに備え、松山市の上水道の耐震化は進んでいるのでしょうか。仮に大規模の地震が発生した場合、どの程度の震度にまで耐え得ることが想定されているのでしょうか。実際に水道施設が被害を受けた場合、松山市民にはどの程度の影響が及ぶことが想定されるのでしょうか、御回答よろしくお願いします。

P.30 ◎答弁 平岡公明公営企業管理者

◎平岡公明公営企業管理者 まず、耐震化の進捗状況ですが、本市では、地震により被害を受けると、市民生活や医療・救護活動に大きな影響が出る浄水施設や配水池の耐震化を優先して進めてきました。その結果、平成30年度末の耐震化率は、浄水施設が90.2%、配水池が79.5%となり、両施設の耐震化はおおむね完了のめどが立ちました。一方で、基幹管路の耐震適合率は36.3%と低いため、現在は基幹管路の耐震化を重点的に進めているところです。また、耐震化に当たっては、技術的基準を定める国の省令に基づき工事を実施しており、震度6強程度の地震にも耐え得るものになっています。次に、水道施設が被害を受けた場合の市民への影響についてですが、松山市地域防災計画では、南海トラフ巨大地震発生時の断水率を最大58.9%と想定しています。以上です。

P.30 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。
もう一つお伺いします。では、水道施設の被害を最小限にするために、耐震化工事を急ぐ必要があると思うのですが、こういったことは計画されているのでしょうか、お聞かせください。

P.30 ◎答弁 平岡公明公営企業管理者

◎平岡公明公営企業管理者 本市では、ことし3月に公表しました水道ビジョンまつやま2019の目標の一つに、地震などの災害に強い水道の構築を掲げています。その具体的な取り組みとして、基幹管路の耐震化を重点的に進めるとともに、既に完了した救急医療機関に続いて、救護所が設置される小・中学校24校への給水ルートの耐震化を進めています。また、東日本大震災で被害が多かった硬質塩化ビニル管の耐震管への更新などを計画し、現在、取り組んでいるところです。以上です。

P.30 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。では、水道施設の耐震化工事はどのような内容で、どのくらいの期間行われるのでしょうか。また、耐震化には多額の費用が必要になると思いますが、それにはどの程度の事業費を想定していらっしゃるのでしょうか、お願いいたします。

P.30 ◎答弁 平岡公明公営企業管理者

◎平岡公明公営企業管理者 現在計画している水道施設の耐震化工事のうち、基幹管路については、基幹管路の耐震化基本構想に基づき、平成25年度から令和32年度までの38年間で進める予定です。具体的には、現在、かきつばた浄水場から竹原浄水場まで口径700ミリメートルの送水管を布設しているほか、石手川の取水堰から市之井手浄水場まで口径1,200ミリメートルの導水管工事に着手するなど、水道ビジョンまつやま2019の目標年次である令和10年度に基幹管路の耐震適合率を48%以上にする計画です。また、救護所が設置される小・中学校24校への給水ルートの耐震化は、令和10年度までに完了させる計画で、その後に指定避難所への整備を進める予定です。さらに、硬質塩化ビニル管の耐震管への更新については、今年度から20年間で約340キロメートルの更新工事を行う計画です。次に、事業費ですが、水道ビジョンまつやま2019では、今後、10年間の事業費として、過去10年間の約1.5倍に相当する671億円を投資する計画です。以上です。

P.31 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。では、その財源についてお伺いします。水道事業の経営は、市民が納める税金ではなく、使用した水量に応じて支払う水道料金収入で経費を賄っていると思います。実はここが一番お伺いしたいことなのですが、そういった上水道施設の耐震化のための費用が、松山市民が負担する水道料金に影響することはあるのでしょうか。もし影響するのだとすれば、どのくらい松山市民の皆さんの負担がふえることになるのでしょうか、お聞かせください。

P.31 ◎答弁 平岡公明公営企業管理者

◎平岡公明公営企業管理者 今後10年間の水道財政の収支見通しでは、節水機器の普及などで水道料金収入が減少傾向にある中、水道施設の耐震化などで多額の資金が必要となるため、このままでは健全経営を維持していくことが困難になると考えています。そこで、水道施設の統廃合や長寿命化によりコスト削減の経営努力を行うとともに、増加する設備投資の財源を確保するため、将来的な経営への影響を最小限に抑える範囲内で企業債を活用することにしていますが、水道料金の見直しも避けては通れないものと考えています。水道料金の見直しに当たっては、水道事業会計の状況や社会経済の動向等を見据えた上で、市民の代表者で構成される水道事業経営審議会を立ち上げ、料金見直しに関する答申をいただきます。これを受けて、改定案を策定し、市議会に上程、審議を経て決定いただくことになります。したがいまして、現時点で市民負担について具体的にお示しすることはできません。以上です。

P.31 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。松山市民に負担を求める政策です。上下水道の組織改革や庁舎の統合の話が出るのであれば、同時に水道料金が上がることも市民に対して周知を行う必要があるのではないでしょうか。まずは市民に負担をお願いする部分を先に出し、その上で松山市側が行う努力を伝えて、松山市民に協力を求める姿勢を示す、このような姿を松山市民は一番求めていると思っています。
最後に、関連して、西条分水問題についてお伺いします。松山市は100年に一度の渇水に備えて、長らく西条分水を行うことが必要であると市民の皆様に訴え続けてまいりました。ですが、本当に松山市の水問題のことを考えるのであれば、100年に一度の渇水に備えるよりも、ひょっとすれば近年、数年とたたないうちに、もしかすればあす起きるかもしれない、特に上水道施設の震災対策こそ優先して取り組むべき問題だったのではないでしょうか。お伺いします。西条分水を行っても、上水道の耐震化工事を行っても、松山市民に水道料金の値上げの負担をお願いすることになります。同じ負担をお願いするのなら、本当に優先すべきは上水道の耐震化事業だったのではないでしょうか。既に取り下げた問題ですので、今さらという気持ちもあるかもしれませんが、松山市民のことを考えれば、大切な問題だと思いますので、現時点での松山市のお考えをぜひお聞かせください。

P.31 ◎答弁 平岡公明公営企業管理者

◎平岡公明公営企業管理者 2009年策定の旧水道ビジョン及び本年策定の新水道ビジョンには、ともに水道施設の耐震化や新規水源の確保を盛り込んでおり、水道水の安定供給によって市民生活や都市活動を支えていくためには、どちらの施策も重要と考えています。なお、これらの施策の推進に当たっては、市民の皆様に事業の必要性や水道料金への影響などについて丁寧に説明していくことで御理解いただけるよう取り組んでいきたいと考えています。以上です。

P.31 ◆質問 向田将央議員

◆向田将央議員 ありがとうございます。市役所の皆様は、今回の件に限らず、これからも時には松山市民に負担をお願いする場面も出てくると思います。全てとは言いませんが、今回のような市民の生活、特にお財布に直結するような大切なことは、一日も早くわかりやすく説明をすることで松山市民の皆様も御理解していただけると思います。本市職員の皆さんと松山市民の皆様と私たち市議会議員、ともに松山市が抱える課題に取り組んでいく姿を市民は一番望んでいると思います。以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

 

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