令和 4年 9月定例会 09月13日-05号
健康に年を取ろうとしているお年寄りが努力を続けたくなるような取組について
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 自民党議員団の向田将央でございます。一般質問をさせていただきますので、理事者の皆様におかれましては、明快な御答弁をよろしくお願いします。
以前、私の議会質問にて、高齢者の免許自主返納に伴って自主返納をされた高齢者の方が受けられる松山市のサービスについて御回答をいただきました。このときの議会質問は、主にグラウンドゴルフをされている市民の皆様からいただいた御相談だったのですが、先日、ほかのスポーツをされている皆様からも趣旨の近い御相談を受けました。ウオーキング団体の皆様です。
ウオーキングですので、ゴールの目的地があります。例えば、ウオーキングに参加をするため、集合場所のスタート地点に自転車や自動車で行った場合、最後にはゴール地点からスタート地点まで戻る必要がありますが、さすがに再び徒歩でもと来た道を戻ろうという意欲はなかなか湧きません。となると、手段としては、公共交通機関を利用するわけですが、参加者の多くは年金生活者で、公共交通機関の利用料金が負担となってきます。相談としては、この公共交通機関の利用料金を少しでも負担を減らすことはできないかという御相談でした。ですが、さすがにこれはウオーキングという限られたスポーツを対象にしたものですし、また公共交通機関とはいえ、民間の交通機関に関する御相談ですので、おっしゃる内容を受け止めることはなかなか難しいと思います。ですが、先ほどお伝えさせていただいたグラウンドゴルフの事例と重ね合わせて考えますと、同じ高齢者スポーツの役割として、一つのキーワードが思い浮かびます。それが、健康寿命です。今から14年前の9月、いわゆるリーマン・ショックが全世界を襲いました。このとき総理大臣を務めていたのは、現在の自民党副総裁でいらっしゃいます麻生太郎さんです。そんな麻生さんですが、総理大臣時代に話題となったエピソードがあります。当時から麻生総理大臣は、毎朝ウオーキングを欠かさず行うなど、健康に非常に気を遣っていました。そんな麻生総理が、当時の経済財政諮問会議において、自分自身が健康に留意し、医療機関の世話になったことがほとんどないことを例に挙げ、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういう動機づけがないといけないとの発言をされました。さらに、このときに、たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだという発言もされたことからマスコミからバッシングを受ける原因ともなったのですが、しかし麻生さんは、何も極端に誤った発言はしていないと私は思います。現在の日本では、少子高齢化が問題視されることが多いのですが、特に高齢化について見てみますと、太平洋戦争の直後、昭和22年から昭和24年の3年間に生まれた人の数が、ほかの年と比較しても非常に多く、この3年間に生まれた人たちの人口が、現在の高齢化の最大の理由となっていることがよく分かります。この3年間に生まれた人たちのことを団塊の世代といいます。そして、今年令和4年は、そういった団塊の世代の皆様が、75歳、後期高齢者となり始める年です。今年から3年間かけて、団塊の世代は全員が75歳となり、3年後の令和7年には、日本の高齢化問題はピークを迎えます。高齢化問題が深刻化する中で問題となるのは、社会保障費、特に医療・介護費の問題です。ですが、何も団塊の世代の皆様が75歳になったからといって、急に病院のお世話になる人が増えたり、介護が必要になる人が増えたりするわけではありません。75歳になっても元気な人は元気ですし、逆もまたしかり。その結果として、同じ高齢者でも、ふだん納めている、もしくは現役世代に納めた社会保険料と現在受け取ることができるサービスの量を比較すると、大きな差が出てくることも当然起こり得ます。しかし、一方で、実際に松山市の財政に対して、本当の意味で貢献していただいているのは、ふだんから健康に留意し、なるべく医療機関・介護施設等の世話にならずとも済むよう努力している方々であり、社会保障のサービスを利用する機会がより少ない人たちです。社会保障費が議論される場合、高齢者にお金を使い過ぎだという意見が聞かれることもあります。ですが、高齢者の方に健康に生活していただくことを目的に財源を割くのであれば、これがかえって現役世代の負担を軽くすることにもつながります。もちろん、松山市だけでできることには限りがあるのかもしれませんが、松山市だからこそできる施策もあるのではないかと思います。私に相談をしてくださったウオーキングやグラウンドゴルフ、さらには町内会行事に積極的に参加する方たちは、同じ年の取り方でも健康に年を取っていらっしゃいます。お伺いします。高齢者の皆さんが生き生きと地域で人生を送るためには、健康維持が大切なことと思いますが、松山市では何か生きがいや健康づくりの動機づけとなるような取組はされていますでしょうか。例えば、毎年4月に松山市より送信している、定期健診を受診した際、健康であると認められることもしくは前回より状況が改善していることなどを条件として、今後も健康を維持するための努力を続けようとする動機づけとなるような景品を渡すなどのサービスです。結果として、高齢者の皆さんが今以上に健康に関心を持ち、より健康で長生きすることのできる市民の皆様が増えれば、当然、松山市の財政も楽になりますし、また現役世代の負担もそれだけ楽になると考えられます。そこで、松山市の実施している取組状況についてお聞かせください。
◎答弁 大木隆史社会福祉担当部長
◎大木隆史社会福祉担当部長 本市では、高齢者一人一人が、住み慣れた地域で、健康に生き生きと安心して暮らすことができるよう、健康づくりや生きがいづくりに取り組むことが重要であると考えています。具体的な取組としまして、市が主催するイベントなどに参加してポイントをため、道後温泉別館飛鳥乃湯泉の入浴券と交換できる高齢者いきいきチャレンジ事業をはじめ、社会奉仕や健康増進、教養講座などの活動を自主的に行う各地区の高齢クラブを支援するほか、高齢者が地域の公民館などに集まり、体操や脳トレなど、介護予防に取り組むふれあい・いきいきサロンを支援しています。また、健康寿命の延伸や医療費の適正化を目的に、医療や介護、健診等の情報から健康課題を把握・分析し、フレイル予防や生活習慣病の重症化予防に取り組んでいます。現在、これらの事業はいずれも新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、今後も高齢者の生きがいづくりや健康づくりへの意識づけに働きかける取組を進めていきたいと考えています。以上です。
本市の条例制定やパブリックコメントに関するあるべき姿について
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
次の質問に移ります。前期から今期にかけて、中心的に取り組んだ議会質問には、八坂地区納骨堂問題、また堀之内スタジアム問題、水道料金の値上げ問題、また1期目では西条分水問題なども質問させていただきました。このように、これまでたくさんの課題に取り組んでいく中で、共通して感じる点がございます。それは、松山市が政策を取り決める最後の議会承認を得るまでの過程における透明性に関する問題です。直近で私が驚かされたのは、本年3月の定例会で施行するとして、私たち議員に対して配付された条例案です。このことについて、議会質問において質問した際、松山市からは、1年前から考えていたという答えが返ってきましたが、これにはさらに驚かされました。これまでの経緯を考えても、住民から条例制定の請願を受け、1カ月で出てきた条例案を、1年前から考えられていたものだと説明をされても、これを信じろというほうに無理があります。このとき、私は、条例の扱いってこんなに軽いものなのかとそう感じさせられました。条例というのは、もっと重いものではないでしょうか。今回、私が問題としたいのは、墓地条例案の内容ではありません。松山市の条例そのものに対する考え方です。お伺いします。松山市では、市長が条例案を市議会に提出する際、どのような手順で作成されるのでしょうか。また、条例案の作成には、どのような組織やどのような人たちが関わり、どの程度の期間が必要なのでしょうか。さらに、条例案提出までの手順は、松山市役所の各部署全体で共有されているルールなのでしょうか。それとも、部署によって条例の制定方法が異なったりするようなことはあるのでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 市議会に提出する条例案は、まず所管部局が現状の課題について調査や分析を行うほか、他市の条例を研究するなど、様々な角度から検討するとともに、市民の権利・義務に関わる場合など、必要に応じてパブリックコメントを実施するほか、関係する市民、事業者の方々と内容の調整や関係部局との協議等を行い、文書法制課での法令審査を経て作成します。あわせて、副市長を委員長とし、参与や関係部局長で構成する法令審査委員会で条例案を審査し、承認が得られれば直近の市議会に提出します。なお、条例案提出に要する期間については、その内容によって、所管部局での検討や関係団体との調整、他市事例の調査などに必要な事務量が異なりますので、具体的にお答えすることは難しいと考えています。また、条例案提出までの手順は、部署によって異なるものではなく、市全体で共有されているルールと認識しています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 再質問させていただきます。条例というのは法ですので、当然、法律に詳しい方が必要不可欠だと思うんですけども、先ほど言われた法令審査委員会には、弁護士とか法律に詳しい有識者なんかはメンバーに入っているんでしょうか。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 法令審査委員会の委員には弁護士は入っていません。また、必要に応じて、顧問弁護士に相談できる体制は執っています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 法令を審査する委員会が法令審査委員会と思いますので、しっかり審査をお願いできたらと思います。
関連して、もう一つ、松山市が実施するパブリックコメントについても御質問いたします。このようなパブリックコメントや条例など、市民の皆様がホームページより松山市の情報を調べようとしたとき、現在の松山市のホームページの在り方は、松山市民の皆様に寄り添ったつくりになっているのでしょうか。私が議会質問でパブリックコメントに関連して質問をした事例として、先ほど話題にしました墓地条例のほか、堀之内地区城山公園の利用方法に関連したものがあります。今回、私がパブリックコメントで問題にしたいのは、墓地条例や堀之内の利用方法の内容のことを言いたいわけではありません。松山市としてのパブリックコメントに対する向き合い方です。パブリックコメントのそもそもの目的は、条例等を定めようとする際に、事前に広く市民から意見を募り、その意見を考慮することで、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、市民の権利・利益の保護に役立てることを目的としています。お伺いします。パブリックコメントはどのようなときに実施されるのでしょうか。実施については誰が決定し、集計期間が終わった後はどのように取り扱われているのでしょうか。分析もされると思うのですが、どこか専門機関を入れて分析を行っているのでしょうか。また、このようなパブリックコメントは、集計が終わった後、どのようにして市民に対する周知を行っているのでしょうか。現在、松山市のホームページでは、松山市災害廃棄物処理計画(案)と予防接種に関する事務の2件のパブリックコメントの実施結果が閲覧できるだけで、それ以外のパブリックコメントを確認することができません。一定期間過ぎれば、パブリックコメントは閲覧することができないようになっているのでしょうか、御回答お願いします。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 パブリックコメントは、本市政策作成過程での公正の確保と市民参加を促進するため、平成20年3月に制定した松山市市民意見公募手続実施要綱に基づき、市の基本的な政策や条例などを定めるときに実施しています。パブリックコメントの実施は、市長、教育委員会など、各機関が要綱の規定に照らして決定し、意見の集計が終わった後には、提出された意見を考慮して政策を定めます。要綱には、提出された意見を分析する際に、何らかの専門機関の意見を聞くように求める特段の定めはありませんが、それぞれの実施機関は、必要に応じて専門機関などから御意見をいただいているものと認識しています。パブリックコメントの結果は、要綱に基づき、提出された意見の概要や実施機関の考え方を市ホームページに掲載するほか、所管部局や各支所でも閲覧できるように周知しています。パブリックコメントの結果を市ホームページで閲覧できるのは、ホームページの管理上、現在のところ実施した年度の末日までとしていますが、希望される方には、いつでも情報公開手続を利用して閲覧いただけるようにしています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 愛媛県のホームページと松山市のホームページを比較した際、愛媛県のホームページでは、条例や規則を条文として掲載しているだけでなく、なぜその条例があるのか、分かりやすく説明するページを設けているケースがありました。愛媛県のパブリックコメントでは、過去何年も遡り、パブリックコメントを閲覧することができるのに対し、松山市では年度を越えると閲覧ができないどころか、開催したことさえなかったかのようになっています。実際、堀之内地区城山公園の利用方法についても、墓地条例についても、ホームページ上からは検索をかけても何も出てきません。現在、政府でも、デジタルトランスフォーメーション(DX)というキーワードが盛んに話題とされています。DXと横文字で表現すると難しく感じるかもしれません。ですが、現在の松山市のホームページの問題点を洗い出し、改善することで、松山市民の皆様の生活をもっと便利にする、これもまたDXの一つの在り方ではないでしょうか。お伺いします。私が質問をさせていただいた堀之内地域城山公園の利用方法についても、墓地条例についても、ホームページ上からは既に閲覧することができなくなっています。パブリックコメントを開催したことさえ載せないのであれば、松山市が都合の悪い情報を隠そうとしているのではないかと市民の皆様に勘ぐられてしまわないでしょうか。古い過去の情報についても継続して閲覧することができるようにすべきではないでしょうか。もしくはもっと市民の皆様が情報にたどり着きやすいよう、工夫すべきではないでしょうか。松山市としてどのようにお考えでしょうか、御回答よろしくお願いします。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 過去に実施したパブリックコメントの情報は、他の中核市などの事例を調査しながら、ホームページでもっと市民の皆様が情報にたどり着きやすく、できるだけ多くの方に、できるだけ長く閲覧していただけるように検討したいと考えています。以上です。
通級指導教室と教育行政について
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
それでは続いて、市民の方からお寄せいただいた御相談に関連した質問をさせていただきます。御相談の内容としては、その方のお子様のことです。そのお子様は、通常の生活を送る上では問題ないのですが、特に第三者とのコミュニケーションを図る上での課題を抱えていらっしゃいます。現在、まだ幼稚園生で、保育士さんのお力添えもあり、問題なく普通の園生活を送ることができているのですが、来年には小学校に上がります。松山市には、このような通常生活を送る上では問題のないお子さんで、発達に課題のあるお子さんに対し、週に1日だけ特別学級に通うことができる通級指導教室という仕組みをお持ちだと伺いました。お伺いします。私が通級指導教室について教育委員会に確認したところ、先生の配置など、最終権限は県にあるものの、要請自体は松山市から県に対してしているとのことでした。この通級指導教室について、市民の皆様に分かりやすいように御説明をお願いします。
◎答弁 鷲谷浩三教育委員会事務局長
◎鷲谷浩三教育委員会事務局長 松山市立の小・中学校には、通常の学級と特別支援学級がありますが、通常の学級の児童・生徒で、発音の改善や読み書きの力、コミュニケーション能力の向上が必要な場合は、週に1時間程度、通級指導教室に通いながら指導を受けることができます。通級を希望する場合は、教育相談を受けた後、教育支援委員会に助言を求めることになります。現在、本市では、小学校17校、中学校7校に通級指導教室を設置していますが、在籍の学校に通級指導教室がない場合は、放課後等に近隣の設置校に通い、指導を受けるようにしています。設置については、学校が市教育委員会を通じて、県教育委員会に要望を提出し、国で進められている基礎定数化による教員数や地域のバランス、小・中学校の接続等を総合的に勘案して、県教育委員会が決定しています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
私に御相談いただいた方も、お子さんが入学なされた際、通級指導教室を利用することを希望しているのですが、残念ながら、その方の通う小学校にはこの通級指導教室という仕組みがないため、違う小学校へ行くように勧められたそうです。ですが、そうなってくると、当然、親御さんが送り迎えをする必要があります。お父さん、お母さんにも仕事があり、これを継続することは御両親にとっても負担になります。御両親は、希望する小学校にも同様の仕組みを導入してもらうよう松山市側に要望をしましたが、松山市からはこの訴えは拒否されました。私に相談があったのはこのタイミングです。私に相談があったのは7月のことですから、松山市に相談があったのは、お子さんが来年入学される日から逆算しても余裕があるタイミングだったはずです。例えば、現在導入されていない小学校に新たに仕組みを新設しようとした際、1年以上かかるといった時間的な制約があるのであれば、そのように言っていただければ構いません。実際に必要な期間をお示しいただき、その期間だけ我慢してくださいとお伝えいただければ、それだけでも親御さんの印象は変わると思います。ほかにできない理由があるのだとしても、窓口に相談があった段階で、要望を一旦引き取り、松山市として最大限できる努力を行った上で、きちんとできない理由を親御さんに提示し、ではいつまで待てば親御さんの要望を実現することができるのか、そういった相手の立場で丁寧にお示しをするだけでも、全く受け止め方は変わってくると思います。お伺いします。松山市でこの通級指導教室という仕組みが導入されている学校とそうでない学校があるのはなぜなのでしょうか。また、私が教育委員会に問い合わせたところ、これまで通級指導教室を希望するお子さんが、学校に1人しかいない場合は、通級指導教室が設置された事例がなかったからという返答があったのですが、今回の内容は、明らかに該当する事例です。今までに事例がなかったとおっしゃいますが、事例に該当するお子さんを、1人しかいない場合は本来の小学校では駄目と言っていては、いつまでたっても事例はできません。親御さんからの相談に対して、御本人が要求を拒否されたと感じてしまうような対応をなさったのはなぜなのでしょうか。また、もしこのお子さんにそれ以外に取り得る選択肢があるようでしたら、ぜひお示しください。また、教育委員会として、市民に寄り添う姿勢とは、どのような姿であるとお考えでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 鷲谷浩三教育委員会事務局長
◎鷲谷浩三教育委員会事務局長 通級指導教室は、対象となる児童・生徒が年々増加傾向にあることから、毎年愛媛県に増設を要望しています。その中で、より多くの児童・生徒が利用できるように、地域のバランスも考慮して設置されているため、導入されている学校とされていない学校があります。今回は、そうした現状の説明となり、保護者の方の御意向を十分に酌み取ることができませんでしたが、入学先の学校に通級指導教室がなく、近隣校の利用も困難な場合は、学級担任による個別の対応や学校生活支援員による支援などを含め、教育相談の中で御説明をしたいと考えています。本市では、子どもたちや保護者の方々の個別の事情に応じた丁寧な対応を心がけ、今後とも寄り添う姿勢を大切にしていきます。以上です。
市長が考える、望ましい市役所と風通しの良い地域行政について
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 先日、太田議員の答弁の中で、教育長から不登校児童に対する御答弁で、誰一人取り残さないという言葉をいただきました。であれば、この通級指導教室も全力を尽くしていただければと思いますので、よろしくお願いします。
私、松山市議会議員という立場ではありますが、松山市役所の職員の皆様の対応に対して、時々ですが疑問を感じることがあります。松山市民の理屈ではなく、松山市役所の理屈で動いているのではと思わされる場面です。できない理由を探すのではなく、どのようにすれば実現が可能なのか、松山市の職員一人一人がそういった意識を持ち、改善しようとする姿勢を持つ。松山市にはそんな自治体であってほしいと願っております。野志市長にお伺いします。松山市役所と松山市民との関係性として、どのような関係性が望ましいとお考えでしょうか。また、市民の立場に立った風通しのよい地域行政の在り方とは、どのような姿だとお考えでしょうか。また、そのような行政を実現するために、松山市役所内において、部署をまたいだ部署間の関係性、また同じ部署内における上司と部下との間柄として、どのような姿勢が望ましいとお考えでしょうか、市長の考えをお聞かせください。
◎答弁 野志克仁市長
◎野志克仁市長 本市では、まちづくりの主役は市民であるという理念の下、地域と行政が果たす責任と役割を考慮し、協働してまちづくりを進めています。そのため、「現地・現場を大切に」、「市民目線を大切に」するのが行政の在り方と考えており、日頃から職員一人一人が、市民の声に誠実に耳を傾け、その声を我が事として捉え、上司と部下がしっかり支え合うのはもちろん、関係する部署とコミュニケーションを取りながら、組織を横断し、連携しています。できない理由を探すのではなく、どうやったらできるか考える、また一緒にやるという意識を職員一人一人が持ち続ける姿勢が大切と考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 自民党議員団の向田将央でございます。一般質問をさせていただきますので、理事者の皆様におかれましては、明快な御答弁をよろしくお願いします。
以前、私の議会質問にて、高齢者の免許自主返納に伴って自主返納をされた高齢者の方が受けられる松山市のサービスについて御回答をいただきました。このときの議会質問は、主にグラウンドゴルフをされている市民の皆様からいただいた御相談だったのですが、先日、ほかのスポーツをされている皆様からも趣旨の近い御相談を受けました。ウオーキング団体の皆様です。ウオーキングですので、ゴールの目的地があります。例えば、ウオーキングに参加をするため、集合場所のスタート地点に自転車や自動車で行った場合、最後にはゴール地点からスタート地点まで戻る必要がありますが、さすがに再び徒歩でもと来た道を戻ろうという意欲はなかなか湧きません。となると、手段としては、公共交通機関を利用するわけですが、参加者の多くは年金生活者で、公共交通機関の利用料金が負担となってきます。相談としては、この公共交通機関の利用料金を少しでも負担を減らすことはできないかという御相談でした。ですが、さすがにこれはウオーキングという限られたスポーツを対象にしたものですし、また公共交通機関とはいえ、民間の交通機関に関する御相談ですので、おっしゃる内容を受け止めることはなかなか難しいと思います。ですが、先ほどお伝えさせていただいたグラウンドゴルフの事例と重ね合わせて考えますと、同じ高齢者スポーツの役割として、一つのキーワードが思い浮かびます。それが、健康寿命です。今から14年前の9月、いわゆるリーマン・ショックが全世界を襲いました。このとき総理大臣を務めていたのは、現在の自民党副総裁でいらっしゃいます麻生太郎さんです。そんな麻生さんですが、総理大臣時代に話題となったエピソードがあります。当時から麻生総理大臣は、毎朝ウオーキングを欠かさず行うなど、健康に非常に気を遣っていました。そんな麻生総理が、当時の経済財政諮問会議において、自分自身が健康に留意し、医療機関の世話になったことがほとんどないことを例に挙げ、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういう動機づけがないといけないとの発言をされました。さらに、このときに、たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだという発言もされたことからマスコミからバッシングを受ける原因ともなったのですが、しかし麻生さんは、何も極端に誤った発言はしていないと私は思います。現在の日本では、少子高齢化が問題視されることが多いのですが、特に高齢化について見てみますと、太平洋戦争の直後、昭和22年から昭和24年の3年間に生まれた人の数が、ほかの年と比較しても非常に多く、この3年間に生まれた人たちの人口が、現在の高齢化の最大の理由となっていることがよく分かります。この3年間に生まれた人たちのことを団塊の世代といいます。そして、今年令和4年は、そういった団塊の世代の皆様が、75歳、後期高齢者となり始める年です。今年から3年間かけて、団塊の世代は全員が75歳となり、3年後の令和7年には、日本の高齢化問題はピークを迎えます。高齢化問題が深刻化する中で問題となるのは、社会保障費、特に医療・介護費の問題です。ですが、何も団塊の世代の皆様が75歳になったからといって、急に病院のお世話になる人が増えたり、介護が必要になる人が増えたりするわけではありません。75歳になっても元気な人は元気ですし、逆もまたしかり。その結果として、同じ高齢者でも、ふだん納めている、もしくは現役世代に納めた社会保険料と現在受け取ることができるサービスの量を比較すると、大きな差が出てくることも当然起こり得ます。しかし、一方で、実際に松山市の財政に対して、本当の意味で貢献していただいているのは、ふだんから健康に留意し、なるべく医療機関・介護施設等の世話にならずとも済むよう努力している方々であり、社会保障のサービスを利用する機会がより少ない人たちです。社会保障費が議論される場合、高齢者にお金を使い過ぎだという意見が聞かれることもあります。ですが、高齢者の方に健康に生活していただくことを目的に財源を割くのであれば、これがかえって現役世代の負担を軽くすることにもつながります。もちろん、松山市だけでできることには限りがあるのかもしれませんが、松山市だからこそできる施策もあるのではないかと思います。私に相談をしてくださったウオーキングやグラウンドゴルフ、さらには町内会行事に積極的に参加する方たちは、同じ年の取り方でも健康に年を取っていらっしゃいます。お伺いします。高齢者の皆さんが生き生きと地域で人生を送るためには、健康維持が大切なことと思いますが、松山市では何か生きがいや健康づくりの動機づけとなるような取組はされていますでしょうか。例えば、毎年4月に松山市より送信している、定期健診を受診した際、健康であると認められることもしくは前回より状況が改善していることなどを条件として、今後も健康を維持するための努力を続けようとする動機づけとなるような景品を渡すなどのサービスです。結果として、高齢者の皆さんが今以上に健康に関心を持ち、より健康で長生きすることのできる市民の皆様が増えれば、当然、松山市の財政も楽になりますし、また現役世代の負担もそれだけ楽になると考えられます。そこで、松山市の実施している取組状況についてお聞かせください。
◎答弁 大木隆史社会福祉担当部長
◎大木隆史社会福祉担当部長 本市では、高齢者一人一人が、住み慣れた地域で、健康に生き生きと安心して暮らすことができるよう、健康づくりや生きがいづくりに取り組むことが重要であると考えています。具体的な取組としまして、市が主催するイベントなどに参加してポイントをため、道後温泉別館飛鳥乃湯泉の入浴券と交換できる高齢者いきいきチャレンジ事業をはじめ、社会奉仕や健康増進、教養講座などの活動を自主的に行う各地区の高齢クラブを支援するほか、高齢者が地域の公民館などに集まり、体操や脳トレなど、介護予防に取り組むふれあい・いきいきサロンを支援しています。また、健康寿命の延伸や医療費の適正化を目的に、医療や介護、健診等の情報から健康課題を把握・分析し、フレイル予防や生活習慣病の重症化予防に取り組んでいます。現在、これらの事業はいずれも新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、今後も高齢者の生きがいづくりや健康づくりへの意識づけに働きかける取組を進めていきたいと考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
次の質問に移ります。前期から今期にかけて、中心的に取り組んだ議会質問には、八坂地区納骨堂問題、また堀之内スタジアム問題、水道料金の値上げ問題、また1期目では西条分水問題なども質問させていただきました。このように、これまでたくさんの課題に取り組んでいく中で、共通して感じる点がございます。それは、松山市が政策を取り決める最後の議会承認を得るまでの過程における透明性に関する問題です。直近で私が驚かされたのは、本年3月の定例会で施行するとして、私たち議員に対して配付された条例案です。このことについて、議会質問において質問した際、松山市からは、1年前から考えていたという答えが返ってきましたが、これにはさらに驚かされました。これまでの経緯を考えても、住民から条例制定の請願を受け、1カ月で出てきた条例案を、1年前から考えられていたものだと説明をされても、これを信じろというほうに無理があります。このとき、私は、条例の扱いってこんなに軽いものなのかとそう感じさせられました。条例というのは、もっと重いものではないでしょうか。今回、私が問題としたいのは、墓地条例案の内容ではありません。松山市の条例そのものに対する考え方です。お伺いします。松山市では、市長が条例案を市議会に提出する際、どのような手順で作成されるのでしょうか。また、条例案の作成には、どのような組織やどのような人たちが関わり、どの程度の期間が必要なのでしょうか。さらに、条例案提出までの手順は、松山市役所の各部署全体で共有されているルールなのでしょうか。それとも、部署によって条例の制定方法が異なったりするようなことはあるのでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 市議会に提出する条例案は、まず所管部局が現状の課題について調査や分析を行うほか、他市の条例を研究するなど、様々な角度から検討するとともに、市民の権利・義務に関わる場合など、必要に応じてパブリックコメントを実施するほか、関係する市民、事業者の方々と内容の調整や関係部局との協議等を行い、文書法制課での法令審査を経て作成します。あわせて、副市長を委員長とし、参与や関係部局長で構成する法令審査委員会で条例案を審査し、承認が得られれば直近の市議会に提出します。なお、条例案提出に要する期間については、その内容によって、所管部局での検討や関係団体との調整、他市事例の調査などに必要な事務量が異なりますので、具体的にお答えすることは難しいと考えています。また、条例案提出までの手順は、部署によって異なるものではなく、市全体で共有されているルールと認識しています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 再質問させていただきます。条例というのは法ですので、当然、法律に詳しい方が必要不可欠だと思うんですけども、先ほど言われた法令審査委員会には、弁護士とか法律に詳しい有識者なんかはメンバーに入っているんでしょうか。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 法令審査委員会の委員には弁護士は入っていません。また、必要に応じて、顧問弁護士に相談できる体制は執っています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 法令を審査する委員会が法令審査委員会と思いますので、しっかり審査をお願いできたらと思います。
関連して、もう一つ、松山市が実施するパブリックコメントについても御質問いたします。このようなパブリックコメントや条例など、市民の皆様がホームページより松山市の情報を調べようとしたとき、現在の松山市のホームページの在り方は、松山市民の皆様に寄り添ったつくりになっているのでしょうか。私が議会質問でパブリックコメントに関連して質問をした事例として、先ほど話題にしました墓地条例のほか、堀之内地区城山公園の利用方法に関連したものがあります。今回、私がパブリックコメントで問題にしたいのは、墓地条例や堀之内の利用方法の内容のことを言いたいわけではありません。松山市としてのパブリックコメントに対する向き合い方です。パブリックコメントのそもそもの目的は、条例等を定めようとする際に、事前に広く市民から意見を募り、その意見を考慮することで、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、市民の権利・利益の保護に役立てることを目的としています。お伺いします。パブリックコメントはどのようなときに実施されるのでしょうか。実施については誰が決定し、集計期間が終わった後はどのように取り扱われているのでしょうか。分析もされると思うのですが、どこか専門機関を入れて分析を行っているのでしょうか。また、このようなパブリックコメントは、集計が終わった後、どのようにして市民に対する周知を行っているのでしょうか。現在、松山市のホームページでは、松山市災害廃棄物処理計画(案)と予防接種に関する事務の2件のパブリックコメントの実施結果が閲覧できるだけで、それ以外のパブリックコメントを確認することができません。一定期間過ぎれば、パブリックコメントは閲覧することができないようになっているのでしょうか、御回答お願いします。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 パブリックコメントは、本市政策作成過程での公正の確保と市民参加を促進するため、平成20年3月に制定した松山市市民意見公募手続実施要綱に基づき、市の基本的な政策や条例などを定めるときに実施しています。パブリックコメントの実施は、市長、教育委員会など、各機関が要綱の規定に照らして決定し、意見の集計が終わった後には、提出された意見を考慮して政策を定めます。要綱には、提出された意見を分析する際に、何らかの専門機関の意見を聞くように求める特段の定めはありませんが、それぞれの実施機関は、必要に応じて専門機関などから御意見をいただいているものと認識しています。パブリックコメントの結果は、要綱に基づき、提出された意見の概要や実施機関の考え方を市ホームページに掲載するほか、所管部局や各支所でも閲覧できるように周知しています。パブリックコメントの結果を市ホームページで閲覧できるのは、ホームページの管理上、現在のところ実施した年度の末日までとしていますが、希望される方には、いつでも情報公開手続を利用して閲覧いただけるようにしています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 愛媛県のホームページと松山市のホームページを比較した際、愛媛県のホームページでは、条例や規則を条文として掲載しているだけでなく、なぜその条例があるのか、分かりやすく説明するページを設けているケースがありました。愛媛県のパブリックコメントでは、過去何年も遡り、パブリックコメントを閲覧することができるのに対し、松山市では年度を越えると閲覧ができないどころか、開催したことさえなかったかのようになっています。実際、堀之内地区城山公園の利用方法についても、墓地条例についても、ホームページ上からは検索をかけても何も出てきません。現在、政府でも、デジタルトランスフォーメーション(DX)というキーワードが盛んに話題とされています。DXと横文字で表現すると難しく感じるかもしれません。ですが、現在の松山市のホームページの問題点を洗い出し、改善することで、松山市民の皆様の生活をもっと便利にする、これもまたDXの一つの在り方ではないでしょうか。お伺いします。私が質問をさせていただいた堀之内地域城山公園の利用方法についても、墓地条例についても、ホームページ上からは既に閲覧することができなくなっています。パブリックコメントを開催したことさえ載せないのであれば、松山市が都合の悪い情報を隠そうとしているのではないかと市民の皆様に勘ぐられてしまわないでしょうか。古い過去の情報についても継続して閲覧することができるようにすべきではないでしょうか。もしくはもっと市民の皆様が情報にたどり着きやすいよう、工夫すべきではないでしょうか。松山市としてどのようにお考えでしょうか、御回答よろしくお願いします。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 過去に実施したパブリックコメントの情報は、他の中核市などの事例を調査しながら、ホームページでもっと市民の皆様が情報にたどり着きやすく、できるだけ多くの方に、できるだけ長く閲覧していただけるように検討したいと考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
それでは続いて、市民の方からお寄せいただいた御相談に関連した質問をさせていただきます。御相談の内容としては、その方のお子様のことです。そのお子様は、通常の生活を送る上では問題ないのですが、特に第三者とのコミュニケーションを図る上での課題を抱えていらっしゃいます。現在、まだ幼稚園生で、保育士さんのお力添えもあり、問題なく普通の園生活を送ることができているのですが、来年には小学校に上がります。松山市には、このような通常生活を送る上では問題のないお子さんで、発達に課題のあるお子さんに対し、週に1日だけ特別学級に通うことができる通級指導教室という仕組みをお持ちだと伺いました。お伺いします。私が通級指導教室について教育委員会に確認したところ、先生の配置など、最終権限は県にあるものの、要請自体は松山市から県に対してしているとのことでした。この通級指導教室について、市民の皆様に分かりやすいように御説明をお願いします。
◎答弁 鷲谷浩三教育委員会事務局長
◎鷲谷浩三教育委員会事務局長 松山市立の小・中学校には、通常の学級と特別支援学級がありますが、通常の学級の児童・生徒で、発音の改善や読み書きの力、コミュニケーション能力の向上が必要な場合は、週に1時間程度、通級指導教室に通いながら指導を受けることができます。通級を希望する場合は、教育相談を受けた後、教育支援委員会に助言を求めることになります。現在、本市では、小学校17校、中学校7校に通級指導教室を設置していますが、在籍の学校に通級指導教室がない場合は、放課後等に近隣の設置校に通い、指導を受けるようにしています。設置については、学校が市教育委員会を通じて、県教育委員会に要望を提出し、国で進められている基礎定数化による教員数や地域のバランス、小・中学校の接続等を総合的に勘案して、県教育委員会が決定しています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
私に御相談いただいた方も、お子さんが入学なされた際、通級指導教室を利用することを希望しているのですが、残念ながら、その方の通う小学校にはこの通級指導教室という仕組みがないため、違う小学校へ行くように勧められたそうです。ですが、そうなってくると、当然、親御さんが送り迎えをする必要があります。お父さん、お母さんにも仕事があり、これを継続することは御両親にとっても負担になります。御両親は、希望する小学校にも同様の仕組みを導入してもらうよう松山市側に要望をしましたが、松山市からはこの訴えは拒否されました。私に相談があったのはこのタイミングです。私に相談があったのは7月のことですから、松山市に相談があったのは、お子さんが来年入学される日から逆算しても余裕があるタイミングだったはずです。例えば、現在導入されていない小学校に新たに仕組みを新設しようとした際、1年以上かかるといった時間的な制約があるのであれば、そのように言っていただければ構いません。実際に必要な期間をお示しいただき、その期間だけ我慢してくださいとお伝えいただければ、それだけでも親御さんの印象は変わると思います。ほかにできない理由があるのだとしても、窓口に相談があった段階で、要望を一旦引き取り、松山市として最大限できる努力を行った上で、きちんとできない理由を親御さんに提示し、ではいつまで待てば親御さんの要望を実現することができるのか、そういった相手の立場で丁寧にお示しをするだけでも、全く受け止め方は変わってくると思います。お伺いします。松山市でこの通級指導教室という仕組みが導入されている学校とそうでない学校があるのはなぜなのでしょうか。また、私が教育委員会に問い合わせたところ、これまで通級指導教室を希望するお子さんが、学校に1人しかいない場合は、通級指導教室が設置された事例がなかったからという返答があったのですが、今回の内容は、明らかに該当する事例です。今までに事例がなかったとおっしゃいますが、事例に該当するお子さんを、1人しかいない場合は本来の小学校では駄目と言っていては、いつまでたっても事例はできません。親御さんからの相談に対して、御本人が要求を拒否されたと感じてしまうような対応をなさったのはなぜなのでしょうか。また、もしこのお子さんにそれ以外に取り得る選択肢があるようでしたら、ぜひお示しください。また、教育委員会として、市民に寄り添う姿勢とは、どのような姿であるとお考えでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 鷲谷浩三教育委員会事務局長
◎鷲谷浩三教育委員会事務局長 通級指導教室は、対象となる児童・生徒が年々増加傾向にあることから、毎年愛媛県に増設を要望しています。その中で、より多くの児童・生徒が利用できるように、地域のバランスも考慮して設置されているため、導入されている学校とされていない学校があります。今回は、そうした現状の説明となり、保護者の方の御意向を十分に酌み取ることができませんでしたが、入学先の学校に通級指導教室がなく、近隣校の利用も困難な場合は、学級担任による個別の対応や学校生活支援員による支援などを含め、教育相談の中で御説明をしたいと考えています。本市では、子どもたちや保護者の方々の個別の事情に応じた丁寧な対応を心がけ、今後とも寄り添う姿勢を大切にしていきます。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 先日、太田議員の答弁の中で、教育長から不登校児童に対する御答弁で、誰一人取り残さないという言葉をいただきました。であれば、この通級指導教室も全力を尽くしていただければと思いますので、よろしくお願いします。
私、松山市議会議員という立場ではありますが、松山市役所の職員の皆様の対応に対して、時々ですが疑問を感じることがあります。松山市民の理屈ではなく、松山市役所の理屈で動いているのではと思わされる場面です。できない理由を探すのではなく、どのようにすれば実現が可能なのか、松山市の職員一人一人がそういった意識を持ち、改善しようとする姿勢を持つ。松山市にはそんな自治体であってほしいと願っております。野志市長にお伺いします。松山市役所と松山市民との関係性として、どのような関係性が望ましいとお考えでしょうか。また、市民の立場に立った風通しのよい地域行政の在り方とは、どのような姿だとお考えでしょうか。また、そのような行政を実現するために、松山市役所内において、部署をまたいだ部署間の関係性、また同じ部署内における上司と部下との間柄として、どのような姿勢が望ましいとお考えでしょうか、市長の考えをお聞かせください。
◎答弁 野志克仁市長
◎野志克仁市長 本市では、まちづくりの主役は市民であるという理念の下、地域と行政が果たす責任と役割を考慮し、協働してまちづくりを進めています。そのため、「現地・現場を大切に」、「市民目線を大切に」するのが行政の在り方と考えており、日頃から職員一人一人が、市民の声に誠実に耳を傾け、その声を我が事として捉え、上司と部下がしっかり支え合うのはもちろん、関係する部署とコミュニケーションを取りながら、組織を横断し、連携しています。できない理由を探すのではなく、どうやったらできるか考える、また一緒にやるという意識を職員一人一人が持ち続ける姿勢が大切と考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 自民党議員団の向田将央でございます。一般質問をさせていただきますので、理事者の皆様におかれましては、明快な御答弁をよろしくお願いします。
以前、私の議会質問にて、高齢者の免許自主返納に伴って自主返納をされた高齢者の方が受けられる松山市のサービスについて御回答をいただきました。このときの議会質問は、主にグラウンドゴルフをされている市民の皆様からいただいた御相談だったのですが、先日、ほかのスポーツをされている皆様からも趣旨の近い御相談を受けました。ウオーキング団体の皆様です。ウオーキングですので、ゴールの目的地があります。例えば、ウオーキングに参加をするため、集合場所のスタート地点に自転車や自動車で行った場合、最後にはゴール地点からスタート地点まで戻る必要がありますが、さすがに再び徒歩でもと来た道を戻ろうという意欲はなかなか湧きません。となると、手段としては、公共交通機関を利用するわけですが、参加者の多くは年金生活者で、公共交通機関の利用料金が負担となってきます。相談としては、この公共交通機関の利用料金を少しでも負担を減らすことはできないかという御相談でした。ですが、さすがにこれはウオーキングという限られたスポーツを対象にしたものですし、また公共交通機関とはいえ、民間の交通機関に関する御相談ですので、おっしゃる内容を受け止めることはなかなか難しいと思います。ですが、先ほどお伝えさせていただいたグラウンドゴルフの事例と重ね合わせて考えますと、同じ高齢者スポーツの役割として、一つのキーワードが思い浮かびます。それが、健康寿命です。今から14年前の9月、いわゆるリーマン・ショックが全世界を襲いました。このとき総理大臣を務めていたのは、現在の自民党副総裁でいらっしゃいます麻生太郎さんです。そんな麻生さんですが、総理大臣時代に話題となったエピソードがあります。当時から麻生総理大臣は、毎朝ウオーキングを欠かさず行うなど、健康に非常に気を遣っていました。そんな麻生総理が、当時の経済財政諮問会議において、自分自身が健康に留意し、医療機関の世話になったことがほとんどないことを例に挙げ、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういう動機づけがないといけないとの発言をされました。さらに、このときに、たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだという発言もされたことからマスコミからバッシングを受ける原因ともなったのですが、しかし麻生さんは、何も極端に誤った発言はしていないと私は思います。現在の日本では、少子高齢化が問題視されることが多いのですが、特に高齢化について見てみますと、太平洋戦争の直後、昭和22年から昭和24年の3年間に生まれた人の数が、ほかの年と比較しても非常に多く、この3年間に生まれた人たちの人口が、現在の高齢化の最大の理由となっていることがよく分かります。この3年間に生まれた人たちのことを団塊の世代といいます。そして、今年令和4年は、そういった団塊の世代の皆様が、75歳、後期高齢者となり始める年です。今年から3年間かけて、団塊の世代は全員が75歳となり、3年後の令和7年には、日本の高齢化問題はピークを迎えます。高齢化問題が深刻化する中で問題となるのは、社会保障費、特に医療・介護費の問題です。ですが、何も団塊の世代の皆様が75歳になったからといって、急に病院のお世話になる人が増えたり、介護が必要になる人が増えたりするわけではありません。75歳になっても元気な人は元気ですし、逆もまたしかり。その結果として、同じ高齢者でも、ふだん納めている、もしくは現役世代に納めた社会保険料と現在受け取ることができるサービスの量を比較すると、大きな差が出てくることも当然起こり得ます。しかし、一方で、実際に松山市の財政に対して、本当の意味で貢献していただいているのは、ふだんから健康に留意し、なるべく医療機関・介護施設等の世話にならずとも済むよう努力している方々であり、社会保障のサービスを利用する機会がより少ない人たちです。社会保障費が議論される場合、高齢者にお金を使い過ぎだという意見が聞かれることもあります。ですが、高齢者の方に健康に生活していただくことを目的に財源を割くのであれば、これがかえって現役世代の負担を軽くすることにもつながります。もちろん、松山市だけでできることには限りがあるのかもしれませんが、松山市だからこそできる施策もあるのではないかと思います。私に相談をしてくださったウオーキングやグラウンドゴルフ、さらには町内会行事に積極的に参加する方たちは、同じ年の取り方でも健康に年を取っていらっしゃいます。お伺いします。高齢者の皆さんが生き生きと地域で人生を送るためには、健康維持が大切なことと思いますが、松山市では何か生きがいや健康づくりの動機づけとなるような取組はされていますでしょうか。例えば、毎年4月に松山市より送信している、定期健診を受診した際、健康であると認められることもしくは前回より状況が改善していることなどを条件として、今後も健康を維持するための努力を続けようとする動機づけとなるような景品を渡すなどのサービスです。結果として、高齢者の皆さんが今以上に健康に関心を持ち、より健康で長生きすることのできる市民の皆様が増えれば、当然、松山市の財政も楽になりますし、また現役世代の負担もそれだけ楽になると考えられます。そこで、松山市の実施している取組状況についてお聞かせください。
◎答弁 大木隆史社会福祉担当部長
◎大木隆史社会福祉担当部長 本市では、高齢者一人一人が、住み慣れた地域で、健康に生き生きと安心して暮らすことができるよう、健康づくりや生きがいづくりに取り組むことが重要であると考えています。具体的な取組としまして、市が主催するイベントなどに参加してポイントをため、道後温泉別館飛鳥乃湯泉の入浴券と交換できる高齢者いきいきチャレンジ事業をはじめ、社会奉仕や健康増進、教養講座などの活動を自主的に行う各地区の高齢クラブを支援するほか、高齢者が地域の公民館などに集まり、体操や脳トレなど、介護予防に取り組むふれあい・いきいきサロンを支援しています。また、健康寿命の延伸や医療費の適正化を目的に、医療や介護、健診等の情報から健康課題を把握・分析し、フレイル予防や生活習慣病の重症化予防に取り組んでいます。現在、これらの事業はいずれも新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、今後も高齢者の生きがいづくりや健康づくりへの意識づけに働きかける取組を進めていきたいと考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
次の質問に移ります。前期から今期にかけて、中心的に取り組んだ議会質問には、八坂地区納骨堂問題、また堀之内スタジアム問題、水道料金の値上げ問題、また1期目では西条分水問題なども質問させていただきました。このように、これまでたくさんの課題に取り組んでいく中で、共通して感じる点がございます。それは、松山市が政策を取り決める最後の議会承認を得るまでの過程における透明性に関する問題です。直近で私が驚かされたのは、本年3月の定例会で施行するとして、私たち議員に対して配付された条例案です。このことについて、議会質問において質問した際、松山市からは、1年前から考えていたという答えが返ってきましたが、これにはさらに驚かされました。これまでの経緯を考えても、住民から条例制定の請願を受け、1カ月で出てきた条例案を、1年前から考えられていたものだと説明をされても、これを信じろというほうに無理があります。このとき、私は、条例の扱いってこんなに軽いものなのかとそう感じさせられました。条例というのは、もっと重いものではないでしょうか。今回、私が問題としたいのは、墓地条例案の内容ではありません。松山市の条例そのものに対する考え方です。お伺いします。松山市では、市長が条例案を市議会に提出する際、どのような手順で作成されるのでしょうか。また、条例案の作成には、どのような組織やどのような人たちが関わり、どの程度の期間が必要なのでしょうか。さらに、条例案提出までの手順は、松山市役所の各部署全体で共有されているルールなのでしょうか。それとも、部署によって条例の制定方法が異なったりするようなことはあるのでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 市議会に提出する条例案は、まず所管部局が現状の課題について調査や分析を行うほか、他市の条例を研究するなど、様々な角度から検討するとともに、市民の権利・義務に関わる場合など、必要に応じてパブリックコメントを実施するほか、関係する市民、事業者の方々と内容の調整や関係部局との協議等を行い、文書法制課での法令審査を経て作成します。あわせて、副市長を委員長とし、参与や関係部局長で構成する法令審査委員会で条例案を審査し、承認が得られれば直近の市議会に提出します。なお、条例案提出に要する期間については、その内容によって、所管部局での検討や関係団体との調整、他市事例の調査などに必要な事務量が異なりますので、具体的にお答えすることは難しいと考えています。また、条例案提出までの手順は、部署によって異なるものではなく、市全体で共有されているルールと認識しています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 再質問させていただきます。条例というのは法ですので、当然、法律に詳しい方が必要不可欠だと思うんですけども、先ほど言われた法令審査委員会には、弁護士とか法律に詳しい有識者なんかはメンバーに入っているんでしょうか。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 法令審査委員会の委員には弁護士は入っていません。また、必要に応じて、顧問弁護士に相談できる体制は執っています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 法令を審査する委員会が法令審査委員会と思いますので、しっかり審査をお願いできたらと思います。
関連して、もう一つ、松山市が実施するパブリックコメントについても御質問いたします。このようなパブリックコメントや条例など、市民の皆様がホームページより松山市の情報を調べようとしたとき、現在の松山市のホームページの在り方は、松山市民の皆様に寄り添ったつくりになっているのでしょうか。私が議会質問でパブリックコメントに関連して質問をした事例として、先ほど話題にしました墓地条例のほか、堀之内地区城山公園の利用方法に関連したものがあります。今回、私がパブリックコメントで問題にしたいのは、墓地条例や堀之内の利用方法の内容のことを言いたいわけではありません。松山市としてのパブリックコメントに対する向き合い方です。パブリックコメントのそもそもの目的は、条例等を定めようとする際に、事前に広く市民から意見を募り、その意見を考慮することで、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、市民の権利・利益の保護に役立てることを目的としています。お伺いします。パブリックコメントはどのようなときに実施されるのでしょうか。実施については誰が決定し、集計期間が終わった後はどのように取り扱われているのでしょうか。分析もされると思うのですが、どこか専門機関を入れて分析を行っているのでしょうか。また、このようなパブリックコメントは、集計が終わった後、どのようにして市民に対する周知を行っているのでしょうか。現在、松山市のホームページでは、松山市災害廃棄物処理計画(案)と予防接種に関する事務の2件のパブリックコメントの実施結果が閲覧できるだけで、それ以外のパブリックコメントを確認することができません。一定期間過ぎれば、パブリックコメントは閲覧することができないようになっているのでしょうか、御回答お願いします。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 パブリックコメントは、本市政策作成過程での公正の確保と市民参加を促進するため、平成20年3月に制定した松山市市民意見公募手続実施要綱に基づき、市の基本的な政策や条例などを定めるときに実施しています。パブリックコメントの実施は、市長、教育委員会など、各機関が要綱の規定に照らして決定し、意見の集計が終わった後には、提出された意見を考慮して政策を定めます。要綱には、提出された意見を分析する際に、何らかの専門機関の意見を聞くように求める特段の定めはありませんが、それぞれの実施機関は、必要に応じて専門機関などから御意見をいただいているものと認識しています。パブリックコメントの結果は、要綱に基づき、提出された意見の概要や実施機関の考え方を市ホームページに掲載するほか、所管部局や各支所でも閲覧できるように周知しています。パブリックコメントの結果を市ホームページで閲覧できるのは、ホームページの管理上、現在のところ実施した年度の末日までとしていますが、希望される方には、いつでも情報公開手続を利用して閲覧いただけるようにしています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 愛媛県のホームページと松山市のホームページを比較した際、愛媛県のホームページでは、条例や規則を条文として掲載しているだけでなく、なぜその条例があるのか、分かりやすく説明するページを設けているケースがありました。愛媛県のパブリックコメントでは、過去何年も遡り、パブリックコメントを閲覧することができるのに対し、松山市では年度を越えると閲覧ができないどころか、開催したことさえなかったかのようになっています。実際、堀之内地区城山公園の利用方法についても、墓地条例についても、ホームページ上からは検索をかけても何も出てきません。現在、政府でも、デジタルトランスフォーメーション(DX)というキーワードが盛んに話題とされています。DXと横文字で表現すると難しく感じるかもしれません。ですが、現在の松山市のホームページの問題点を洗い出し、改善することで、松山市民の皆様の生活をもっと便利にする、これもまたDXの一つの在り方ではないでしょうか。お伺いします。私が質問をさせていただいた堀之内地域城山公園の利用方法についても、墓地条例についても、ホームページ上からは既に閲覧することができなくなっています。パブリックコメントを開催したことさえ載せないのであれば、松山市が都合の悪い情報を隠そうとしているのではないかと市民の皆様に勘ぐられてしまわないでしょうか。古い過去の情報についても継続して閲覧することができるようにすべきではないでしょうか。もしくはもっと市民の皆様が情報にたどり着きやすいよう、工夫すべきではないでしょうか。松山市としてどのようにお考えでしょうか、御回答よろしくお願いします。
◎答弁 横本勝己総務部長
◎横本勝己総務部長 過去に実施したパブリックコメントの情報は、他の中核市などの事例を調査しながら、ホームページでもっと市民の皆様が情報にたどり着きやすく、できるだけ多くの方に、できるだけ長く閲覧していただけるように検討したいと考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
それでは続いて、市民の方からお寄せいただいた御相談に関連した質問をさせていただきます。御相談の内容としては、その方のお子様のことです。そのお子様は、通常の生活を送る上では問題ないのですが、特に第三者とのコミュニケーションを図る上での課題を抱えていらっしゃいます。現在、まだ幼稚園生で、保育士さんのお力添えもあり、問題なく普通の園生活を送ることができているのですが、来年には小学校に上がります。松山市には、このような通常生活を送る上では問題のないお子さんで、発達に課題のあるお子さんに対し、週に1日だけ特別学級に通うことができる通級指導教室という仕組みをお持ちだと伺いました。お伺いします。私が通級指導教室について教育委員会に確認したところ、先生の配置など、最終権限は県にあるものの、要請自体は松山市から県に対してしているとのことでした。この通級指導教室について、市民の皆様に分かりやすいように御説明をお願いします。
◎答弁 鷲谷浩三教育委員会事務局長
◎鷲谷浩三教育委員会事務局長 松山市立の小・中学校には、通常の学級と特別支援学級がありますが、通常の学級の児童・生徒で、発音の改善や読み書きの力、コミュニケーション能力の向上が必要な場合は、週に1時間程度、通級指導教室に通いながら指導を受けることができます。通級を希望する場合は、教育相談を受けた後、教育支援委員会に助言を求めることになります。現在、本市では、小学校17校、中学校7校に通級指導教室を設置していますが、在籍の学校に通級指導教室がない場合は、放課後等に近隣の設置校に通い、指導を受けるようにしています。設置については、学校が市教育委員会を通じて、県教育委員会に要望を提出し、国で進められている基礎定数化による教員数や地域のバランス、小・中学校の接続等を総合的に勘案して、県教育委員会が決定しています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。
私に御相談いただいた方も、お子さんが入学なされた際、通級指導教室を利用することを希望しているのですが、残念ながら、その方の通う小学校にはこの通級指導教室という仕組みがないため、違う小学校へ行くように勧められたそうです。ですが、そうなってくると、当然、親御さんが送り迎えをする必要があります。お父さん、お母さんにも仕事があり、これを継続することは御両親にとっても負担になります。御両親は、希望する小学校にも同様の仕組みを導入してもらうよう松山市側に要望をしましたが、松山市からはこの訴えは拒否されました。私に相談があったのはこのタイミングです。私に相談があったのは7月のことですから、松山市に相談があったのは、お子さんが来年入学される日から逆算しても余裕があるタイミングだったはずです。例えば、現在導入されていない小学校に新たに仕組みを新設しようとした際、1年以上かかるといった時間的な制約があるのであれば、そのように言っていただければ構いません。実際に必要な期間をお示しいただき、その期間だけ我慢してくださいとお伝えいただければ、それだけでも親御さんの印象は変わると思います。ほかにできない理由があるのだとしても、窓口に相談があった段階で、要望を一旦引き取り、松山市として最大限できる努力を行った上で、きちんとできない理由を親御さんに提示し、ではいつまで待てば親御さんの要望を実現することができるのか、そういった相手の立場で丁寧にお示しをするだけでも、全く受け止め方は変わってくると思います。お伺いします。松山市でこの通級指導教室という仕組みが導入されている学校とそうでない学校があるのはなぜなのでしょうか。また、私が教育委員会に問い合わせたところ、これまで通級指導教室を希望するお子さんが、学校に1人しかいない場合は、通級指導教室が設置された事例がなかったからという返答があったのですが、今回の内容は、明らかに該当する事例です。今までに事例がなかったとおっしゃいますが、事例に該当するお子さんを、1人しかいない場合は本来の小学校では駄目と言っていては、いつまでたっても事例はできません。親御さんからの相談に対して、御本人が要求を拒否されたと感じてしまうような対応をなさったのはなぜなのでしょうか。また、もしこのお子さんにそれ以外に取り得る選択肢があるようでしたら、ぜひお示しください。また、教育委員会として、市民に寄り添う姿勢とは、どのような姿であるとお考えでしょうか、お聞かせください。
◎答弁 鷲谷浩三教育委員会事務局長
◎鷲谷浩三教育委員会事務局長 通級指導教室は、対象となる児童・生徒が年々増加傾向にあることから、毎年愛媛県に増設を要望しています。その中で、より多くの児童・生徒が利用できるように、地域のバランスも考慮して設置されているため、導入されている学校とされていない学校があります。今回は、そうした現状の説明となり、保護者の方の御意向を十分に酌み取ることができませんでしたが、入学先の学校に通級指導教室がなく、近隣校の利用も困難な場合は、学級担任による個別の対応や学校生活支援員による支援などを含め、教育相談の中で御説明をしたいと考えています。本市では、子どもたちや保護者の方々の個別の事情に応じた丁寧な対応を心がけ、今後とも寄り添う姿勢を大切にしていきます。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 先日、太田議員の答弁の中で、教育長から不登校児童に対する御答弁で、誰一人取り残さないという言葉をいただきました。であれば、この通級指導教室も全力を尽くしていただければと思いますので、よろしくお願いします。
私、松山市議会議員という立場ではありますが、松山市役所の職員の皆様の対応に対して、時々ですが疑問を感じることがあります。松山市民の理屈ではなく、松山市役所の理屈で動いているのではと思わされる場面です。できない理由を探すのではなく、どのようにすれば実現が可能なのか、松山市の職員一人一人がそういった意識を持ち、改善しようとする姿勢を持つ。松山市にはそんな自治体であってほしいと願っております。野志市長にお伺いします。松山市役所と松山市民との関係性として、どのような関係性が望ましいとお考えでしょうか。また、市民の立場に立った風通しのよい地域行政の在り方とは、どのような姿だとお考えでしょうか。また、そのような行政を実現するために、松山市役所内において、部署をまたいだ部署間の関係性、また同じ部署内における上司と部下との間柄として、どのような姿勢が望ましいとお考えでしょうか、市長の考えをお聞かせください。
◎答弁 野志克仁市長
◎野志克仁市長 本市では、まちづくりの主役は市民であるという理念の下、地域と行政が果たす責任と役割を考慮し、協働してまちづくりを進めています。そのため、「現地・現場を大切に」、「市民目線を大切に」するのが行政の在り方と考えており、日頃から職員一人一人が、市民の声に誠実に耳を傾け、その声を我が事として捉え、上司と部下がしっかり支え合うのはもちろん、関係する部署とコミュニケーションを取りながら、組織を横断し、連携しています。できない理由を探すのではなく、どうやったらできるか考える、また一緒にやるという意識を職員一人一人が持ち続ける姿勢が大切と考えています。以上です。
◆質問 向田将央議員
◆向田将央議員 ありがとうございます。以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。