4月29日、数か月すると4年間、松山市議会議員を務めた私たち現職議員の審判が問われる松山市議会議員選挙が行われます。
前回の松山市議会議員選挙ではまだ選挙制度が改正されておらず、投票権は20歳以上の成人にしか与えられていませんでした。
ところが、次回市議会議員選挙ではその投票権年齢が18歳まで引き下げられ、18歳以上の高校生から投票権が与えられることになります。
18歳の若者に初めて投票権が与えられたのは前回の参議院選挙から。その後衆議院議員選挙も一度開催されていますので、18歳の若者に投票権が与えられる3度目の機会です。
18歳以上の若者が投票行動を行った最も新しい情報である、昨年10月に行われた第48回衆議院選挙では、各年代別の政党別投票先は以下のようになっています。
第48回衆議院議員選挙年代別投票結果
※NHK出口調査より
自由民主党 | 希望の党 | 立憲民主党 | その他政党 | |
18・19歳 | 47% | 16% | 13% | 24% |
20代 | 50% | 14% | 12% | 24% |
30代 | 42% | 16% | 16% | 26% |
40代 | 36% | 17% | 20% | 24% |
50代 | 34% | 17% | 23% | 26% |
60代 | 32% | 18% | 25% | 25% |
70代~ | 38% | 17% | 21% | 24% |
私の所属する自由民主党に投票した人は20代が最も多く50%、続いて18・19歳の47%、以下30代、70代~、40代、50代、60代と、70代以降の世代を除き、年代が上昇するほど自民党に投票した人の割合は少なくなっています。
各世代ごとの投票率の問題はありますが、前回の衆議院選挙において、若い世代ほど自民党を支持し、逆に高齢層ほど野党を支持していたという状況が見えてきます。
2014年松山市議会選挙の年代別投票数
年代別 | 有権者数 | 投票者数 | 有権者数-投票者数 | 投票率 |
20代 | 50898 | 14890 | 36008 | 29.25% |
30代 | 66039 | 24843 | 41196 | 37.62% |
40代 | 71729 | 32341 | 39388 | 45.09% |
50代 | 63227 | 33321 | 29906 | 52.70% |
60代 | 73255 | 44807 | 28448 | 61.17% |
70代 | 51746 | 34581 | 17165 | 66.83% |
80歳以上 | 37517 | 16852 | 20665 | 44.92% |
こちらは前回の松山市議会議員選挙の投票数と投票率の資料です。
最も投票率が高いのは60代の有権者で66.83%、逆に最も投票率が低いのは20代の有権者で29.25%となっています。
有権者のうち、最も投票に行かなかった有権者が多いのは30代で4万1196人。逆に最も少なかったのは70代の有権者で1万7165名となっています。
第48回衆議院議員選挙の年代別投票者数で自民党に投票した人が最も多かった20代と、逆に最も少なかった60代を比較しますと、有権者の数は20代の有権者数は5万898人60代の有権者数は7万3255人となっています。
ところが、前回の松山市議会議員選挙において投票権があるにも関わらず投票行動を行わなった有権者の数を比較しますと、20代は3万6008人、60代は2万8448人ですから、有権者数そのもののは60代の有権者数が20代より2万3000人も多いにも関わらず、投票権を行使していない有権者の数は20代が60代を7000人以上も上回っているという状況があります。
私一人が投票に行かなくても投票結果は変わらない?
投票行動を行わない理由の一つに、「私一人が投票に行かなくても投票結果は変わらない」という理由を挙げる人がいます。
ですが、これは本当にそうなのでしょうか?
前回の松山市議会議員選挙において得票数が最も少なかった当選者の獲得得票数と次点の立候補者の獲得投票数の差はたった88票です。
前回の松山市議会議員選挙では、国政の勢いを受けて、自民党よりの推薦で立候補した新人立候補者は全員当選することができました。
ですが、今回の松山市議会議員選挙も同じようにいくとは限りません。もちろん松山市政と国政では全く事情が異なりますから、国政で自民党が若者からの支持が大きかったからといって松山市政もそうなるとは限りません。ですが、若者ほど与党よりの支持層が多く、逆に高齢者ほどそうではない政党の支持者層が多くなっていという事情は共通しているのではないでしょうか?
「リベラル」や「保守」という言葉が独り歩きしがちですが、少なくとも国の政策を地方の政策にも反映させやすいのは国政与党である私たち自由民主党の地方議員である、という事情も同じく共通して言えることだと思います。
だけど、どの立候補者に投票すればよいかわからない
特に若い人たちの投票数が少ない最大の理由として、「どの立候補者に投票すればよいかわからない」という理由が一番多いのではないでしょうか?
ある程度年を重ねれば松山市議会議員の顔を見たり、直接触れ合ったり、あるいは第三者から情報を耳にする機会も増えてくると思います。ですが、10代、20代の特にまだ年齢が若いうちはそのような機会にもあまり恵まれず、結果としてどの立候補者に投票すればよいかわからないと感じる有権者も多いと思われます。
では、どの立候補者に投票すればよいのかを知るためには、どのようにすればよいのでしょうか?
まず、最も手早い方法として、やはりインターネットを使って情報を仕入れるという方法があげられると思います。
議会でどのような質問をしているのか、普段どんな活動に参加しているのかということも大切ですが、それよりも本当に大切なのは私たち市民一人一人が少しでも「暮らしが良くなった」と感じられるような行動を具体的に取っていて、市民に寄り添った活動を行っている人をぜひ探してみてください。
ホームページやSNSなどを通じて、情報を発信している議員さんもいらっしゃるかもしれません。
もし気になる議員さんがいらっしゃれば、実際に連絡を取ってみて顔を合わせてみるのも一つの方法かもしれませんよ。