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松山市中心市街地の復活

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松山市中心部経済の活性化

観光に依存する経済構造からの脱却 のページでもお伝えしましたが、これまでの松山市の経済政策は、主に「観光」に依存する政策を中心としており、「内需」を喚起する政策ではなく、「外需」に依存する政策を中心に展開してきました。

愛媛県HPに掲載されています、「愛媛県市町民所得統計」によりますと、平成19年(お隣松前町で大型ショッピングセンターがオープンする前年)と比較して、松前町では4.74%の経済成長を果たしている中、松山市は-0.03%と市町内総所得が減少する傾向にあります。

これは、前記しましたように、平成16年~平成20年にかけて実行された「坂の上の雲まちづくり」事業が、「観光」という外需に依存した経済政策であり、肝心の内需喚起。「観光」の為ではなく、「生活水準の向上」の為に、市外ではなく、松山市民そのものが消費活動を起こすための「産業」および「商業」に関連した政策をないがしろにしてきたことが原因だと考えられます。

中心市街地の発展に関する松山市の考え方

松山市では、平成25年3月に「中心部都市再生ビジョン」や「中心地区市街地総合再生基本計画」等を策定し、特に一番町交差点には、「ラフォーレ原宿松山跡地」等を活用し、近隣の市内大手書店を取り込み、カフェと併設させる等の方法を取り、松山市民憩いの場を完成させました。

ですが、これらの施策は限定的、スポット的なものであり、実際に松山市がこの様なスポット的な対策ではなく、まつちか、銀天街、大街道、ロープウェイ街全体への取り組みが必要であるとの発想は、平成28年9月に策定された、「松山市中心地区市街地総合再生計画」に初めて「大街道や銀天街等の中央商店街を含めた本市の核となる業務・商業エリアについては、重点的な取り組みが必要であることを明確化した」との記載が掲載されています。


松山市中心部は、市役所や松山県庁を初めとする公官庁施設をはじめ、平日には数多くのオフィスが存在し、商店街としての利用だけでなく、夜間には仕事帰りや様々なグループの懇親の場として、居酒屋をはじめ、様々な飲食店が利用され、県内でも最大規模の消費が起こされる地域です。

「コンテンツ」や「景観」の問題ではない。

1.駐車場の問題

県内でも最大規模の消費額が発生する地域であるにも関わらず、この地域の消費が低迷し、中々活性化されない理由の中でその影響が最も大きいと考えられるのは、松山市近隣の市町に於いて、松山市商店街に代わる規模の消費地ができていることにあるのではないでしょうか。

近隣市町における商業施設にある最大の魅力は、「駐車場」の問題ではないでしょうか。

近隣市町にある商業施設では、車を無料で駐車することができますので特に飲酒を伴わない日中に消費を起こす先としては、松山市中心街よりもこのような郊外の商業施設の方が選択されやすい状況が起きています。

このことが結果的に中心商店街の景気を冷えさせ、更に消費を細らせる一つの理由ともなります。消費が起きない消費地では、企業が出店することもありませんし、また仮に出店したとしても短期間で撤退してしまいます。

いくら松山市が「景観」や「コンテンツ」にこだわったとしても、肝心の駐車場の問題が解消されない限り、松山市中心市街地が「消費地」として選択される確率は低いままなのではないでしょうか。

特に松山市の経済を活性化させることを考えれば、「自動車」を想定から外すことは、デメリットの方が大きいと思います。郊外に大型の駐車場を構え、ここと中心市街地をバスや鉄道で連結させること等まで考慮に入れることで解決できる問題も大きいのではないでしょうか。

2.自転車の有効活用

松山市中心部より活気が失われた理由の一つとして、この「自転車」の問題も挙げられるのではないでしょうか。松山市中心部には自転車の違法駐輪問題が深刻化していたこともあり、松山市中心市街地に自転車を「駐輪させない」ことを前提とした違法駐輪対策を行ってきました。

ですがこのことは、特に学生を中心とした「消費者」を松山市中心市街地から遠ざけ、自転車を中心的な移動手段として選択していた消費者が、松山市中心部で消費を起こしにくい状況を作ってはいないでしょうか。

松山市は、市民の皆様が参加したワークショップで出されたご意見により以前はコインパーキングであった場所を整備し、「みんなのひろば」という憩いのスペースを作りました。

この様な施策も、確かに共感できる部分もありますし、確かに有効性も感じます。

しかし、同じスペースに沢山の自転車を駐輪できるスペースが築かれていたとしたら、どうだったでしょう。料金を支払ったりすることなく、気軽に自転車を駐輪できる場所が複数個所設置されるだけで、普段自転車を移動手段の中心として利用している人は非常に有効に活用することができるのではないでしょうか。

駐車場の問題と自転車の問題を解決するだけでも、中心市街地の経済は随分活性化するのではないでしょうか。

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